花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ノン、あるいは支配の空しい栄光

岩波ホールにて。 椅子が入れ替わり、やや低めの位置になった。 座高が高いことが禍(わざわい)し、後ろから「下のほうが見えない…」と 陰口を叩かれた。しかし、しっかりと椅子の上で胡坐をかいた。 次週から公開される「コロンブス 永遠の海」の マノエル・…

密約

銀座シネパトスにて。 1978年にテレビ朝日の開局20周年を記念して作られたTVドラマ。 当時はこういった社会派ドラマがしっかりと作られていたことに驚く。 外務省の機密漏洩事件といえば、10年くらい前までは、どことなくタブー視されていた。 それは、メ…

日本国憲法百景・再び (22)

反しない限り… 今年の四月はどうもおかしい。 エルニーニョ現象だかどうだか分からないが、 寒い・雨が多い。そして野菜が高い。 とにかくスカッとしない。 新しい出会いや花見や何やらで、きっと気持ちも浮き立つはずなのに、 しかしながら、そういった人々…

愚短想 番外編 獣臭の彼方へ ぼたん@高田馬場

近所のラーメン屋で、行ったことがなかった一軒。 理由は二つ。 一つは、いつ見てもあまり混んでなかったこと。 純連の近くというのが、ハードルが上がってしまうのか…。 もう一つは、特有の獣臭が強いこと。 豚骨系では避けられないかもしれないが、 工夫・…

前田司郎 『逆に14歳』

一緒に収録していた「お買い物」はシナリオっぽい作りなので読まず。 「逆に14歳」は、どことなく「恋愛の解体と北区の滅亡」に近いものと思った。 今回は、死を意識した老境の主人公の妄想と忘却のせめぎあいの中で、 あと何年生きる=逆に14歳、という逆説…

愚短想 番外編 世界の片隅で手羽先を叫ぶ@みつぼ高田馬場

地球を一周する、というのはとても壮大なことと思われがちだが、 地球は球体だから、すぐそこをクルッといけば、達成することになる。 確か「ドラえもん」にも、こういった内容の回があった。 だから、「世界の片隅」という表現についても、 球体だから「角…

愚短想 番外編 漢字も中華思想 龍高飯店@西葛西

何となく夕食をコンビニで、というのを避けたかったので、 駅からの帰り道、中途半端にある立地のこの店に入ってしまう。 まあ、別に悪いわけでないが…。 のどに痛みを感じていたので、坦々麺は避けたいと思い、 メニューをじっくり見る。 見たから分かった…

愚短想(197) ホーロー看板と由美かおる

東京駅の地下街には、キャラクターストリートという場所があり、 テレビ局のアンテナショップや、キャラクターショップが軒を連ねる。 その近くの広場では、不定期にキャラクター販売のイベントがあり、 ピンクパンサーやカピバラといったキャラクターモノが…

愚短想 番外編 ティラミスパフェ@イノダコーヒー東京

ブルーシールの島唐辛子ソフトクリームで喉を痛めつけられて、 イノダコーヒーで小休止。 ロールパンかスパゲティ(いずれも高い)にでもしようと思ったら、 期間限定でティラミスパフェがあるという。 まさに甘々な展開だが、注文。945円。高い。 コーヒーは…

愚短想 番外編 ブルーシール島唐辛子ソフト@銀座わしたショップ

来たからには、行かねばならない。 そう思い、先日の福島に続き、銀座わしたショップに足を伸ばす。 先日、塩ソフトクリームを食べたので、変り種の「島唐辛子ソフト」を注文。400円。 辛いか聞いてみたら、「あとからきます」とのこと。 確かに最初の食感は…

愚短想 番外編 オーガニックでクリーミー 道玄@高田馬場

季節の変わり目を何で感じるか。 前にもこんなフレーズになったかもしれないが、 道玄の兄ちゃんの、呼び込み時の服装が軽装になって行くことからも感じる。 最早、高田馬場のひとコマになったようなフレーズ。 熱心を通り越して、求道者然としている。 久々…

伊坂幸太郎 『オー!ファーザー』

『ゴールデン・スランバー』前までの第一期の最後の作品らしい。 河北新報など、地方の新聞の連載小説が単行本化されたらしい。 高校生の主人公とその父を自認する4人の父親が織り成すストーリー。 父親4人のそれぞれのキャラクターが確立していて、 それ…

愚短想 番外編 白鳥は飛び立つ@高田馬場

高田馬場に古くからあった立ち食い蕎麦屋が休店となった。 雑誌のように「休刊=廃刊」になってしまうのか、 いずれにしても、「ふたたび」が望めないような寂寞間がある。 いつもゲーセンUFOキャッチャーの「アラレちゃん」のテーマが わんわんとなりな…

愚短想 実践:午後の紅茶 甘味茶寮 夢々@高田馬場

高田馬場の少しかくれたアンティーク・カフェ。 ごくたまにしか行かない。 今回は夕方からの出勤ということもあり、文字通り「午後の紅茶」をしてみた。 ケーキとのセット。 ホームメイドケーキ(しか最早なかった)で、キャラメルケーキ。 紅茶はウバ茶(セイ…

トリステレオ 「トリステレオ」

大阪のバンドトリステレオのCDが昨年発売、と 問い合わせた本人からのメールで知る。 東京では購入の手段がなく、直接送ってもらうことにした。1枚2,000円。 全曲My Spaceで聴けるようだが、こういったものはCDを買っておきたい。 そう、いまではcinnam…

日本国憲法百景・再び (21)

表現の「自由」 仕事の慰労も兼ねて「新橋やきとん」にて、 新しいおしぼりの袋をふと見ると、ちょっと気になる記載があった。 丸数字で1とか3とかあったが、これはきっと納品時間ではないかと思うが、 「このおしぼりは私たち障害者が作りました」と印刷…

愚短想 番外編 「詰める」発想

詰め物といえばソーセージだが、 こんなとこになぜ?というものもあって、それが手羽餃子。 実際は詰めているのかどうかは分からないが、 鶏肉のあっさりした味覚ではなく、 ニラの効いた食感は、黒ホッピーによく合う。 写真は、新橋やきとん@高田馬場

愚短想 番外編 敷島の… 土風炉@高田馬場

敷島の大和男児の行く道は赤き着物か白き着物か 車田正美の『リングにかけろ』(通称リンかけ)に出ていた言葉が頭をよぎった。 赤い着物は牢屋へ、白い着物は棺桶に行く時の姿らしい。 といっても、赤か白かを迷ったのは、 この店の地ビールをどうするかだけ…

ざんげの値打ちもない 【酒井俊勝手にライナーノーツ】

北原ミレイ ざんげの値打ちもない 2008 Mirei Kitahara Zange no Neuchimonai 阿久悠作詞作曲、北原ミレイの唄。 発表は昭和45年(1970年)だから、ゆうに40年は経っている。 今の時代に聞いても、ズシリ、と重いその感じは、心根に横たわる 「演歌」のDNA…

愚短想 番外編 ちょくちょく突っかかるアイツ

コンビニで、「ばかうけ」のごま油仕立てバージョンを購入。 去年か一昨年も、「かどやの純正ごま油」仕立てのポテチを食べた。 その時は、ごま油の風味が充満したが、 今回は単なる「歌舞伎揚げ」のような感じだった。 油なのに、ちょくちょく突っかかる。 …

愚短想 番外編 四畳半生粋@浦安

ワイシャツを買いに浦安の「サカゼン」に行く。 2階は大きいサイズのコーナー。 種類が豊富だが、意外にも落ち着いたシャツが少なかった。 帰りに、駅前にある「四畳半 生粋」に行く。 ここは、随分前に行ったことがあったが、佇まいは相変わらずだった。 …

愚短想(196) 散りぬるを…

今年は花見に行くには、天候に恵まれない。 週末は、仕事もあったが、強風や強い雨、そして花冷えで 酒宴の温度(音頭?)も、下がりっぱなしでは?と思った。 少し天候も良かった日に休日となったのだが、 一日こもって読書をしてしまった。 結果、盛りを過ぎ…

愚短想 番外編 博多屋台@高田馬場

普段足を入れないエリアにも、様々な店がある。 いつの間にでき・消えていくのか、分からないこともしばしば。 今回は、いつも見過ごしがちな店に行く。 最初、居酒屋と思ったら、意外にも、夜もしっかり食堂然としていた。 白肉が少々食べたいと思い、和牛…

谷口源太郎 『スポーツ立国の虚像』

前回の本と続けてスポーツ関連を、と思ったが、 3月中は仕事に「忙殺」されて、1ページと進めることが出来なかった。 結果、オリンピックも高校野球も終わった。 しかし、この本を読むと、改めてスポーツが抱える問題点が浮き彫りになる。 オリンピック誘…

日本国憲法百景・再び (20)

信教の自由? 心が穏やかであることは、どういった状況なのか。 そう考えた時に、宗教の存在に想いが至る。 それは、時として穏やかさの正反対に位置するような錯覚にも思える。 私的な勝手な解釈かもしれないが、宗教を信じる心は、 まさに心の穏やかさを求…

愚短想 番外編 まかないの尺度 バインミー@高田馬場

期間限定の「まかない」が登場。 スイートチリチキン+レバーペーストバインミー。 チリソースは控え目で、食べてる途中にソースが垂れる心配はなかった。 チキンは蒸し鶏のようで、あっさりした感じ。 レバーペーストも抑え気味で、全体的に「前に出ない」布…

愚短想 番外編 新宿居酒屋往来

サーキットの翌日は、本来の目的で新宿へ行く。 既に飲み疲れ感はあったものの、ファースト・インプレッションを頼りに 新宿駅近くの「楽蔵」に入る。 2階から上が店舗で結局4階くらいまで上がる。 そこそこ広めの座敷。壁面はガラスが嵌っていたが、外は…

愚短想 番外編 新宿居酒屋サーキット

後輩の旅立ちを祝うための会場探しで、新宿の居酒屋をはしごする。 後輩のため、と言いながらも、「試食=飲み」が大きな比重を占めた。 まずは、目に付いたところから入ってみる。 1件目は、「ちゃんと。」という店。 7時前くらいだったからか、落ち着い…

愚短想 番外編 北の国から南の島へ 黒糖チョコレート@ロイズ石垣島

沖縄からの土産物で、「黒糖チョコレート」なるものを頂いた。 会社名を見ると「ロイズ石垣島」とあったので、あのロイズチョコか、 と思って調べてみたら、まさにそうだった。 北海道・札幌に本拠がある会社の子会社だった。 今年3回目のご対面。 ビール・…

吉田拓郎 「今日までそして明日から」

今日までそして明日から 今日、表彰状を貰った。 勤続表彰という地味なものではあるが、 まあ、よく続いたものだと、振り返ってみる。 勤め始めは、川崎が初任地。 Jリーグ開幕の年で、ヴェルディ川崎が人気を博していた。 たしか日本一になって、パレード…