花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ミリキタニの猫

渋谷ユーロスペースにて。 割と客の入りが良く、中は蒸し暑かった。 今日はプロデューサーのマサ=ヨキカワのティーチ・インがあった。 ミリキタニ(日本名で三力谷だそうだ)は、NYのストリート・アーティスト。 自ら「グランド・マスター(巨匠)」と称し…

日本国憲法百景 (18)

無表情の内側 自宅の団地の近くに、公務員住宅がある。 バスに乗っていると、途中でそこに停まり、公務員と思しき人が乗ってくる。 見た印象で、どの省庁に勤めているか、分からないが、 外国の人や服装が少し派手な人は、それとなく「ここだろう」というの…

ガブリエル=バンサン『アンジュール』

この本は、確か大学生のころ、お世話になっていた先生のお宅に行くとき、お土産で買った。 子供の教育方針などもあるかと思い、いろいろ考えた挙句に、たどりついた絵本だった。 この本には、文字がない。絵も「かわいい」というものではなく、鉛筆のデッサ…

愚短想 番外編 大魔王

仕事帰りに「えん」に寄る。入るのが遅かったので、深酒にはならず。 焼酎はいつも「一刻者」を頼んでいたが、メニュー変更なのか、なかった。 やむなく頼んだのが鹿児島の「大魔王」。味は標準的だが、アルコールは高めのロックを頂く。 揚げ物にもよく合っ…

日本国憲法百景 (17)

美味しさを引き立てるもの ここのところ、忙しさと睡眠不足が重なり、高カロリー食に走っている。 特に、甘いものは、集中して食べてしまう。 ただ、経験則として、集中力を持続させる甘味の取り方と、 疲労を紛らわす甘味の取り方は違う。 集中力を持続させ…

松永和紀 『メディア・バイアス』

まずは、この本のタイトルが勿体無い。 副題の「あやしい健康情報とニセ科学」にした方が本文と合っている。 もっというなら「あやしい健康情報(番組)とニセ科学(者)」なのだが。 もっとも、最近のメディア批判にあわせて売ったほうが良い、という判断もある…

愚短想(27) ボードビリアン・マルセ太郎について

今日は、キリンの「一番絞りスタウト」を飲んでみる。 スーパーで売り切れていて、コンビニで購入。 「売り切れ」を見て期待したが、黒ビールなのに、コク味がない。 ややハズレ。ギネスにすればよかった。 マルセル・マルソーが亡くなったそうだ。パントマ…

愚短想(26) 子供向けの主人公は…

姪っ子が来た。いつものように「お土産」を買わねばならない。 今日は、仕事が9時過ぎまであったので、選ぶ時間がなく、 近所のスーパーへ、帰り際に寄る。 スーパーの中に、雑誌コーナーがあり、それとなく子供向けの本を物色。 すると、あるわあるわで、…

日本国憲法百景 (16)

伝播と歴史の遠景 晩酌にマッコルリを飲んだ。 今日のは、ツルニンジンマッコルリと書いてあって、飲むと朝鮮人参の匂いが残る。 飲む人の好みが分かれそうだが、一気に飲み干すと、のどごしが良い。 但し、自宅酒なので、一気にまわる。 まだ、焼肉が朝鮮料…

愚短想 番外編 初ナシゴレン

銀座のロイス・カフェにて。今まで名前は知っていて、食べたことないナシゴレンを食す。油っこいチャーハンであることが判明。小腹ごなしにはジャストサイズだった。冷食も、こんな感じなのだろうか。その後、いつものように、カスタードプリンとサイゴンコ…

日本国憲法百景 (15)

これはプラス・マイナスどっち? 言葉は常に変化して行く。 それはまぎれもない、世の常なのだが、変化と「言葉の乱れ」はちょっと違う。 少し前は「こだわり」が悪い表現だったものが、今ではすっかり逆転している。 最近「ヤバイ」がプラス表現になってい…

愚短想(25) 貧相なこだわり、なぜか三題話

決してグルメではないが、食道楽の気(け)がある。 ラーメンには、さしたるこだわりはない。 ここ最近、若い人を中心にした、あのこだわりは何なのだろう、という謎は深まるばかり。 それでも、ラーメン激戦区の早稲田通りに職場を置くため、 たまの機会に…

演歌とフォークと歌謡曲の境界線

17日は敬老の日ということもあり、テレビ東京で懐メロをやっていた。 但し、ここ近年は、演歌だけではなく、フォークや歌謡曲も入るようになった。 ゴールデンウィークとお盆は演歌が中心の番組編制で、秋や11月は、わりとフォークが多い。 11月には、…

愚短想(24) だいだい酎―焼酎の思い出―

近所のスーパーで買い物途中に購入。 わざわざ広島からきたところが気に入った。 このシリーズは、レモンなどの柑橘系もいくつかある様子。 だいだいといえば、正月の鏡餅の上に飾ったり(大抵の家庭はみかん) 神事に良く使われるイメージがある。 ロックで…

日本国憲法百景 (14)

ひまわり(向日葵)考 夏もそろそろ終わりを迎え、風物の数々は記憶の残像に落ちてゆく。 今年も実物を見たわけではないが、放射状に開く黄色い花弁は夏を想起させる。 溌剌とした様子を、特に中高年の世代は「ひまわり娘」という。 昔、そんな唄が流行ったの…

日本国憲法百景 (13)

書道という贅沢 先日、書道についていろいろと考える機会があった。 自分にとって、また多くの人にとっては「習い事」の一つだったかもしれない。 また、「写経」をやることで、精神を養うことを目的とする人もいるかもしれない。 「読み」「書き」「そろば…

愚短想(23) 銀座・有楽町の再開発

有楽町駅から、マリオンに向かう地域の再開発が進み、大きなビルに丸井が入る。 丸井がなぜ銀座に?という思いがある。自分達の世代にしてみれば、丸井は若干田舎くさい。 丸井の持つその「におい」が、銀座という街に合わないような気がしてならない。 まし…

愚短想(22) 神保町ミロンガ・ヌオーバ

神保町での喫茶店といえば、ミロンガ。 タンゴが流れ続け、紫煙が漂う中、ここだけは時代や時間が止まっているような気がする。 ここに来る多くの人は、買ったばかりの本を開けて読んでいる。 自分は、入口右のほうのスペースの端の席がお気に入り。 入口左…

日本国憲法百景 (12)

免許に関する省察 近年、高齢者の自動車免許の返納を呼びかけていることを良く聞く。 確かに、視力・体力の衰えや、若い頃の勢いで、事故に遭う可能性がないわけではない。 教員免許も更新制に、との声がある。不可解なことに、これから免許を取る人が対象で…

愚短想(21) 自転車考

放置自転車を見ると、自転車の存在価値がどんどん下がっているのを感じる。 少し前には、「家財道具」として大切に扱われていた。貴重な移動手段だった。 使用の権限は先ず父親にあり、子供が「間借り」をする、という時代があり、 景気が良くなるにつけて、…

日本国憲法百景 (11)

3歳になった姪っ子と買い物に行った。 我が家では、たった一人の新しい命。 姉が高齢出産という範疇に入る中、父親は70歳を迎えての初孫に、なすすべもない。 母・父・祖母・祖父とあらゆる愛情を受け、すくすくと育っている。 私は、仕事の関係で、めっ…

愚短想(20) 酢の効用

最近、出勤前に、カフェ・ド・クリエで「お酢」を飲んでいる。 昼からの仕事の時に、30分ほど、そこで本を読み、気分転換してから行くのだが、 (かといって、仕事が嫌というわけではなく、どうしても眠気が抜けないときがある) 今年の暑さは、むしろさっ…

奥田民生 『FAIL BOX』

最近、すっかり邦楽に疎くなっている。 井上用水奥田民生も10年ぶりかで、あたらしいアルバムを出した、 というのも、結構前の話だったかもしれない。 結局、聴かずじまいになっている。 それでも、かつて聴いたアルバムの中で、あまり構えず、 それでいて…

日本国憲法百景 (10)

今回は、ここまで書いてみて、感じたことを書き留めておきたい。 季節の影響もあったかもしれないが、第1章「天皇」については、 (結果として)「空蝉」という題で読み替えてみた。 つくづく、憲法を考える季節は、夏、というのが、自分の中に刷り込まれてい…

日本国憲法百景 (9)

「君んち、一軒家?」 かつて、塾で小学生を教えていた頃、子供どうしで、こんな挨拶があった。 勿論、挨拶をしてくる方は、自分の家が一軒家であることを自慢したいというのが本音だろう。 こどもは以外と事実には冷酷なところもあるので、 ある意味、東京…

愚短想(19) 東京の味

昨日、石巻の友人から、サンマが送られてきた。 トロ箱に15匹くらい入っている。 先ずは刺身から。サンマの刺身は新鮮だからこそ、美味い。 特にこの時期、脂がのっていて箸が止まらない。 山形で買った吟醸酒「まほろば」を残しておけばよかった…。 さば…

日本国憲法百景 (8)

ドミノのひと押しはだれ? 人生で一度はやってみたい、または頼まれて断る人がいなさそうなものといえば何か? 農水大臣の椅子ではない、と言ってしまえば時局ネタだが、 恐らくオーケストラの指揮者、野球の始球式、そしてドミノ倒しの最初のひと押しではな…

金平茂紀『テレビニュースは終わらない』

著者は、TBSの記者。 ソ連崩壊の時にモスクワ支局長、 NEWS23の編集長、 02~05年まで、ワシントン支局長を経て、現在、報道局長。 NEWS23の時のメールマガジン以来、金平氏の発信しているブログを見ている。 非常に参考になることが多く…

酔いどれ詩人になるまえに

銀座テアトルシネマにて。このときは、終了後、タテ・タカコという方のミニライブがある、 ということで、結構混んでいた。開始10分前の受付では、前列か2階かの席しかなかった。 映画は、アメリカの作家、チャールズ・ブコウスキーの作家修行時代の自伝…

シッコ

日比谷シャンテで、マイケル=ムーアの「シッコ」を観る。 日比谷シャンテは割と銀座の映画街のなかでは、殿様商売チックな印象を持つ。 劇場も席の前後が狭く、傾斜が急でもある。 このブログも100回目を迎えた。 マイケル=ムーアの映画は、これで3本目だ…