花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

愚短想 番外編 ファイゲトルテ@イノダコーヒー

平日の休日、本でも読もうと、西葛西まで歩き、 ミスドでドーナツを取った瞬間、電話が来る。 靴の修理が終わったとのことで、 ドーナツ戻して東京駅へ行く。 せっかくなので、地下街を歩く。 六厘舎の行列が辛抱できそうな長さになっていたが、 ここ最近、…

愚短想(169) 冬支度の蜂と、西葛西のイエペス

肌寒くなってきた。 通勤途中の親水公園も、そろそろ水辺の緊張感が出てきた。 小さな陽の温かみのなかで、小さな蜂が花弁の蜜と戯れていた。 その大きさは、良く見たミツバチよりも小さく、 どことなく「最後の片付けを行う給仕」にも見えた。 定期的に親水…

セバスチャン・サルガド写真展 「アフリカ」

恵比寿の東京都写真美術館にて。 サバスチャン・サルガドの写真を意識したのは、 竹橋の国立近代美術館での展示からだった。 今回の「アフリカ」はそういった意味では、彼のライフワークを 初めて観ることになる。 ブラジルで生まれ、パリに渡り農業経済学の…

愚短想 逆・松井秀喜 @高田馬場プリモ

ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜は今年、レフトからDHに役割が変わった。 DH(指名打者)は、日本のパ・リーグにもある。 打撃が本職でない?ピッチャーが立って打線の切れ目があるよりかは、 もっとゲームが楽しめるといった観点なのだろう。 しかし、松…

原研哉 『ポスターを盗んでください+3』

1995年ごろに刊行されたものに、最近の3編を付け加えて今年9月に再刊行。 『デザインのデザイン』や『白』で著名な筆者の「駆け出し?」期、約50編の エッセイが綴られている。 以前『デザインのデザイン』を中途半端に読んでしまったが、 今回の本を読んで…

皇室の名宝展 第1期

東京国立博物館平成館にて。 富と権力の偏在が芸術を生み出す、あるいは豊かにするのだなあ、 と改めて思った。 展示は、500年近い間に皇室にて献上された美術作品の代表作を展示している。 今回の目玉?は狩野永徳の「唐獅子図屏風」や伊藤若冲の動植綵絵に…

愚短想 番外編 千代作@高田馬場

「家系ラーメン」というのを初めて食べた。 スナップ写真が雑然と貼られた店内。 そこに「家系」の薀蓄(うんちく)があり、料理が来るまで読む。 チャーシュー麺を頼む。800円。 ラーメンに乗る海苔が3枚というのも珍しい。 鶏ガラに醤油ベース、そして鶏油…

愚短想(168) 100円の差はいかなるものか

最近は、「100円の差」にあまり重みがない。 昔ならば、缶ジュース1本分、という勘定が成り立ったが、 今は100円であることが珍しい。 西葛西「末っ子」に久々に行く。 深夜に食べに行かなくなり、やや足が遠のいた感もあったが、 先日、昼飯を食い損ね、帰…

愚短想 番外編 CAFE る・ぽーる@六本木

再開発が進んだ六本木のなかで、比較的落ち着いてコーヒーの飲める店があった。 時間的には、16時すぎなので、空いている時間と言えなくもないが、 自分が行くまでにお客が一人、というのも良い具合ではないか。 六本木交差点からやや入ったところに、落ち着…

愚短想(167) 麻布十番から六本木へ

麻布十番に久々に行く。 麻布十番温泉「越の湯」閉店以来、足が遠のく。 思い起こせば、小学校の頃に麻布十番温泉に行って、 それからだいぶ経ってから自分で見つけて、行くようになった。 当時は、南北線や大江戸線がまだなく、六本木から歩いていった。 勿…

愚短想 番外編 鷹流らーめん@高田馬場

開店から一年くらい経つと、いろいろなものが変わってくる。 個人的な趣味が高じたり、合理化がなされたり…。 久々に店先を覗いた時、びっくりした。 ラーメンが390円!すごい値下げ!と思ったら、 じつは「OPEN」というネオンサインが裏返って見えただけ…

辻村英之 『おいしいコーヒーの経済論』

著者は映画『おいしいコーヒーの真実』の解説を執筆していた。 タンザニア・キリマンジャロに1990年代後半より現在まで フィールドワークを続け、各所に発表したものを再編集・再構築したのが 本書になっている。 データを取るのも困難な地域で、研究者らし…

愚短想(166) ロードマップとグランドデザイン

先日、近所のコンビニが閉店になった。自宅から50メートルと離れていない。 つい最近まで利用したと思ったので、いつの間にか、という思いでもある。 「いつも同じ」という無機質な空間は、ある意味「リセット」「リチャージ」という 回復機能がない事もな…

愚短想 番外編 ホルモン本舗 輪倶御内臓 新宿店@西武新宿

秋もだんだんと深まり、ホルモンを食す時期になった。 仕事帰りに、高田馬場から離れ、新宿まで足を伸ばす。 「ホルモン道場」的なところでモツ鍋を、と思ったら、 今回のお店は焼肉中心だった。 店名が今ひとつつかめない。 「ホルモン道場 輪倶 闇市」とい…

愚短想(165) 奇妙なジンクス

新しいネクタイを着けてゆくと、なぜかラーメン汁もしくはカレールーで 新しいドット柄をつけてしまう。 要は行かなければいいのだが、そういうときに限ってそんなジンクスを忘れてしまう。 外でカレーを食べた日に、必ず我が家の食卓にもカレーが出る。 こ…

愚短想 番外編 きんぎょ@南葛西イレール・アントルポ

随分と前だが、姪っ子の5歳の誕生日をひと月遅れで祝った。 約束でもあるケーキ「きんぎょ」を買う。 赤きんぎょはストロベリー、黒きんぎょはチョコレートのムースケーキ。 これにイチゴのホールケーキに五本の蝋燭を立てて祝った。 さすが洋菓子専門店、…

井野朋也 『新宿最後の小さなお店ベルク』

先日、お店に行ってから気になっていた本を読破した。 単なるお店の誕生秘話、というよりも、店長が持つ哲学に 敬意すら覚える。 新宿駅改札から15秒という超一等地で、「安くかつ美味い」という 誰もが求め支持される、しかしながら継続が難しい課題を2…

千と千尋の神隠し

同じものがいくつか続くと、どことなく「予定調和」が生まれる。 好きなものであれば、それは「幸せのサイクル」となるが、 好きになる前に感じると興ざめしてしまう。 また、好きなものであっても、やがてくる「飽き」にどう抗ってゆくか。 加齢と高齢に対…

愚短想 番外編 ジャリコ@有楽町ジャポネ

東京駅八重洲口から有楽町・銀座へと足を伸ばした。 ややお腹が空いていたので、ジャポネでガッツリ、と思った。 普通盛りでも良かったが、カウンターの後ろで待機しながら注文を聞かれる。 ジャリコの大盛り(ジャンボ)をつい注文。 自分の反射神経をうらみ…

愚短想(164) 東京駅 点描

銀座に行こうとして、大手町から歩く。 地下道を通って八重洲地下商店街へ。 靴のリペアを頼む。 その後、イノシシ像の鼻を触って幸運を祈り、 地上に出ようとした時、見慣れない像があった。 台座には、「ヤン・ヨーステン」とあった。 たしか日本史で知っ…

佐々木 毅 『政治の精神』

刊行は6月。いつ解散総選挙⇒政権交代か、というタイミング。 おそらく、そのタイミングでの“一番乗り”を果たしたいという目論見が どことなく感じられた。 特に終章の「政党政治の精神―日本政治のための覚書」は 筆者が一番書きたくてしょうがない、といっ…

愚短想 番外編 ぶぶか・油そば@高田馬場

もう13年くらい経つだろうか。 当時、「油そば」がブームとなって、高田馬場・早稲田界隈には、 そんなラーメン屋が多く出ていた。 高田馬場には、ぶぶかは2件あった。 芳林堂のあるF1ビルの地下と、早稲田通り西友の並び。 一時期よくF1ビルの方に行って…

愚短想 番外編 吉祥寺の蹉跌をこえて

大勝軒(たいしょうけん)は店舗展開していくなかで、 様々なところで食した。 けっして池袋の本店ではなく、銀座・吉祥寺とふとした時に食し、 吉祥寺では、そのやるせなさに唇をかんだ、といえば大袈裟か。 高田馬場のお店は、いつもスルーして「やすべえ」…

愚短想 番外編 道玄@高田馬場2度目

季節の移り変わり、日々の積み重ねは、いろいろなところから感じる。 出勤途中の道すがら、このお店の呼び込みの兄ちゃんの工夫が進化する。 今日は幟(のぼり)を使い始め、手に持つクリアファイルも増えてきた。 立地のデメリットを幟をどんどん立ててカバー…

色即じぇねれいしょん

シネセゾン渋谷にて。 みうらじゅんの自伝的小説の映画化。 もう、それだけでサブカルの臭いプンプンかと思ったが、 観てみると、その部分もありながらも、70年代へのオマージュ、 といった感もあった。 時期的なところでいえば、「パッチギ」への意趣返しと…

愚短想(163) 東京砂漠で乾きを潤す。

いつごろからか、水を飲まなくなった。 正確に言えば「水道水」ということか。 古い世代には「鉄管ビール」という名前、 さらに、砂糖水(すい)も小さい頃、普通に飲んでいたと思う。 学校・図書館・駅にある冷水機も、あり難かったし、そこで何度も乾きを潤…

愚短想 番外編 宇都宮餃子 勝九。@高田馬場

職場における昼食はイコール夕食のケースが多い。 時間帯は15時半から16時くらいの時間帯。 ちょっとした蕎麦屋やラーメン屋は休憩時間を取るところが多い。 意外とお店を見つけるのに難儀した時、 恐らく最近できたであろうこの店を見つける。 入口の黄…

愚短想 番外編 韓国料理 大長今@新大久保

大学時代の友人と会う。 通信社の運動記者で、昨年の五輪での仕事で北京に行っていた。 仕事の成果の程は良く知らないが、奥さんに恵まれて戻ってきたのだから、 「課外活動」に熱心だったのだろう。 昔から「本業」以外に、ずば抜けた才覚とエネルギーを備…

イタリア美術とナポレオン展@東京大丸ミュージアム

フランス領コルシカ島のフェッシュ美術館の所蔵作品を、公開。 コルシカ島といえば、ナポレオンゆかりの地とあり、 その絵画や大理石像などもあった。 美術館の成り立ちは、ナポレオンの母方の叔父である ジョゼフ・フェッシュ枢機卿(1763‐1839)の個人コレ…

ブレーキ

渋谷のシアターTSUTAYAにて。 大鶴義丹の監督作品、とのこと。 原作がおもしろかったから映画になったのだと思う。 配役は4人だけ。 80分のショートムービーのようなもの。 内容にかんしては、文句・苦情・罵詈雑言の類は充分に注意しなければならない。 …