花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本国憲法百景 (7)

「私」を表現するには 普段何気なしに使っているハンコ。専らシャチハタが多いが、 思えば、銀行印、実印、三文判、自作の角印など、色々ある。 ハンコの起源は5000年前のメソポタミアと言われている。 エジプト、ギリシャ、ローマを経てヨーロッパへと…

愚短想(18) 音楽端末の変遷

先日、ひょんなきっかけで、レコードのシングル盤が我が家に来た。 いわゆる「ドーナツ盤」で、幸いにもレコードプレーヤーがあったため、聴く。 左卜全の「やめてけれ~」という唄や、「黒猫のタンゴ」「アタック№1」など、 恐らく元の持ち主は40台の女…

日本国憲法百景 (6)

手塚治虫の『ブラック・ジャック』の中で、 「六等星」という話がある。 相当の実力を兼ね備えていた医師が、 決して目立たず、ひっそりと勤務していた。 偶然出くわした事故での応急処置を見て、 ブラック・ジャックはその実力に感銘した。 話は勤務先の次…

日本国憲法百景 (5)

真夜中の太陽 終電で到着した駅から自宅までの道のりで、 周囲が意外と明るいことに気付く。 今までも通った道なのに、と思い、ふと周囲を見回すと、 電灯の一つひとつが、今までよりも明るくなっている。 公園の中なので、防犯の一環かもしれない、と思いな…

日本国憲法百景 (4)

小さな罪悪感。 蝉の死骸を踏んづけてしまった。 何の抵抗もなく、半分が粉末のようになった。 生命が宿っていれば、ジジッという鳴き声と体躯の反発があるはずだが、 一切の抵抗の手段を持たなかったその姿に、僅かばかりの罪の意識を感じた。 亡骸とは、確…

日本国憲法百景 (3)

守るべきもの。 「伝統」や「しきたり」は守るためにあるのか、破るためにあるのか。 ラグビーの平尾誠二は『勝者のシステム』という著書のなかで、 「『伝統』は何もしていないことと同じ意味だ」と書いていた。 神戸製鋼を7連覇に導いたそのリーダーシッ…

米原万里 『米原万里の「愛の法則」』

1日足らずで読みきった本。もとは講演をまとめたもの。 米原万里については、TVのコメンテーターくらいの認識しかなく、 去年亡くなったことは知ってはいたものの、その著作に触れる機会はなかった。 たまたま今回の新書を読んだ際、その個性の強さ?に驚…

愚短想(17) 書肆アクセスの閉店

21日の朝日新聞の夕刊で、神保町の書肆アクセスの記事があった。 11月17日に閉店の予定、とのこと。 地方のそして小出版の様々な本が置いてあって、 神保町の本の散策経路にいつも入っていたのに残念だ。 本屋の注文はいつも面倒なものなので、ここに…

日本国憲法百景 (2)

人はどのように生まれ、育ってゆくか。 生まれた時は、無限の可能性があり、「末は博士が大臣か」を想像したりするものだ。 しかし、いつの間にか、「現実」が幾重にも降り注ぎ、振り返ってみては、平々凡々な 人生を悔いる人は多い。 いや、平々凡々は決し…

日本国憲法百景 (1)

蝉時雨。夏の心象風景を彩る。 近くの海岸公園をサイクリングする。 残暑といえども、照りつける太陽は、昼下がりであっても肌を焼き付ける。 草木は目一杯の伸張と、生き物は精一杯の主張を身体に宿す。 もう所々で、蝉の死骸が横たわり、干からびた蛙や蚯…

友部正人「6月の雨の夜、チルチル ミチルは」

酒井俊の唄っていた曲の原曲を探した。もう第3弾。 今回は、1987年に作られ、一旦廃盤になり2006年に再発売されたCDを購入。 「チルチルミチル」はライターのメーカーを思い出すが、 メーテルリンクの童話だったことは何となく知っていた。しかし…

愚短想(16) 本屋の品格

「国家の品格」と言う本が、ちょっと前に流行ったが、自分はあまり関心がなかった。 理由は、著者の写真がいろんなところで見受けられ、その髪型が「品格」に欠けている ような印象をもったからだ。 大体、「品格」という言葉は上から目線で今ひとつ受け入れ…

日本国憲法百景 はじめに

新しいカテゴリ「日本国憲法百景」を始める。 不定期のアップであること。また、必ずしも「百」にこだわらない。 (そもそも日本国憲法は第百三条まである) 憲法と憲法前文または、「項」で分けることもある。 順番も任意。内容は日本国憲法について云々で…

『生物と無生物のあいだ』 福岡伸一

文科系人間にとって、優しい理科系の本。生物学の本。 書き手がサイエンスライターや科学ジャーナリストの手法も意識して書いている。 恐らく、実際の大学での授業も、生徒に分からせるために いろいろと話し方を考えているのだろうなあ、と見て取れる。 京…

愚短想 番外編 続々々山形訪問記

3日目(最終日)も良く晴れていた。今日も30度以上あると思い、 こういうときは、美術館・博物館めぐりが賢明と思い、市内観光。 先ずは、最上義光歴史館へ。豊臣秀吉の時代、15歳の愛娘駒姫を謀反の連座で失う、 という歴史が語られていた。また鎧甲冑…

愚短想 番外編 続々山形訪問記

2日目は、どこに行くかは、朝決めた。 とりあえず米沢へ行くことにした。 鈍行列車だと小1時間はかかる。着いてから、バスを確認して、白布温泉へ行く。 バスも約1時間。ガイドブックにあった、白布温泉奥の吾妻屋旅館の温泉に浸かりに行く。500円。 …

This is BOSSA NOVA

今日も暑かった。 昼過ぎに、近くの海岸べりをサイクリングし、 モワ~っとする暑気のなか、やはりボサノバを観ないと、と思い渋谷へ。 Q-AXシネマで初の地下の部屋で観る。結構広い。客の入りも良い。 但し、予告上映が長いのと、ドルビーシステムの広…

愚短想 番外編 続・山形訪問記

今回の山形訪問は、前述のとおり、映画を観ることが主目的だったが、 せっかくなので、いろいろ観光しようと思った。 しかし、山形県の地理を理解して気付いたのは、山形市が案外南寄りで、 鶴岡・酒田とは、エリア的に移動が大変だ、ということだった。 ※勿…

AZUL(アズル)―山形国際ドキュメンタリー映画祭89―

今回、山形へ行った主目的は、この映画を観るためであった。 今から15年ほど前、大学での飲み会のあと、帰る電車もなく、 何となく意識していたこの映画祭の上映会が池袋であった。 今はきっとない(だろう)西武・パルコ系列の映画館のオールナイトだった。…

愚短想 番外編 山形訪問記

8月8日から10日まで山形県に行く。 だいぶ前に数時間だけ滞在したが、まともに来たのは今回が初めて。 目的はかつて観た映画の再確認だったが、せっかくなので、 色々と見てまわった。 詳しくは後程にするが、15年以上の歳月を経て ようやく見つかった…

愚短想(15) 当たれ!宝くじ!

初の携帯投稿。 もう、ここにたどり着くので疲労困憊。 やっぱりパソコンからの投稿のほうがいい。 さて、先日の食あたりで、思いだしたことは、2年ほど前に、宝くじで1万円が当たり、 それにかこつけて焼き肉を家族で食べに行き、その時のカキがまさに「…

遠藤賢司『満足できるかな』

酒井俊の「原曲を求めての旅」は続く。 「ミルクティ」の原曲は遠藤賢司の『満足できるかな』の中に収録されていた。 1971年の作品。フォークっぷりが良い。何よりも弾けている。そして潔く短い。 最初の曲「満足できるかな」はかつてみうらじゅんがイカ…

愚短想(14) 「手当て」の効用

ブログの更新が少し空いていたのは、「食あたり」のせいだった。 土曜日は仕事だったが、何度もトイレに入る始末で、途中から身体に力が入らなくなってしまった。 なんとかしのいで帰宅すると、睡眠不足も追い討ちをかけ、熱っぽくなっていた。 前の日の「は…

夕凪の街 桜の国

渋谷のシアターNにて。確か、昔はここがユーロスペースだったような…。 狭い映画館ながらも、席は満席に近かった。直前に着いたので、一番前の席で観たが、 苦にはならなかった。 映画は「夕凪の街」と「桜の国」の二部構成で、 「夕凪の街」では、原爆から…

懐かしきかな、Night Ranger

小林克也の「ベストヒットUSA」がBS朝日でやっていて、 再放送をテレビ朝日でやっている。もう復活して3~4年経っている。 かつては、MTVの影響もあって、洋楽番組が多かったが、その中でも一番良く観た番組だった。 途中のタイヤメーカーのCMで…

原マスミ&酒井俊@MANDA-LA2

日付は変わったが、吉祥寺のMANDA-LA2に行く。 原マスミは初めてお目にかかる。何の前知識もなかったので、 唄が始まってから、最初は戸惑った。(正直「これは、まいっちゃったなあ」という感じ) 唄い方は、「たま」の知久に似ていて、歌詞はSI…