花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

愚短想(9) 善意と責任のはざまで

昼ごろ、バスに乗っていたら、乗り合わせたおばあちゃんが車内で転んだ。 運転中にいきなり立ち歩いたので、その見知らぬおばあちゃんに責任があるのだが、 運転手が過剰な反応をしていた。 「おばあちゃん!運転中は席立っちゃだめじゃない!大丈夫!」と …

David Pastorius and Local 518

ジャコ・パストリアスの甥っ子だそうです。 ジャコといえば「ジャコ・パストリアスの肖像」の冒頭のベースソロに 衝撃を受けた思い出が今も強く残っている。 そこには「ジャコ」のフレーズと音があり、ベースに「顔」が見えたのは 初めての体験だった。 デビ…

愚短想(8) 音楽は自由なんだけど…

久々に行った渋谷のタワーレコードで、半ば信じられない光景に出くわした。 2階の売り場が結構変わっていて、CDが見づらくなっていた。 前までは、けっして陳列棚を高くしていなかったのに、何か詰め込むような感じになっていた。 そして、最大の驚きは、…

『殯(もがり)の森』

渋谷のシネマ・アンジェリカにて。 初めて訪れたが、1列に8席なので、スクリーンの中心に座ることができない。 スクリーンも若干高めだが、座高が高い自分には前の席でも問題はなかった。 カンヌ映画祭のグランプリを取り海外の評価も高い作品だが、客の入…

『しゃべれどもしゃべれども』 日常と非日常の交錯

最近の映画館でしつこく予告が出ていた映画の一つ。 友人のブログで、小説は面白い、とのことで、映画を観てみた。 ほのぼのとしていて、鉄板でハッピーエンドは非常によろしゅうございました。 映画を観て感じたのは、「東京」の日常と非日常が住む人によっ…

オクノ修 『帰ろう』

酒井俊の唄っていた「電車はでてゆく」の原曲を探しに新宿タワーレコードへ。 折りしも、夏木マリが、インストア・ライブをやる、とのこと。 ブルーハーツの「リンダリンダ」をカバーするらしい。 顔の上に顔を書くメイクだったので、遠くから見ても表情は良…

愚短想(7) つながらない銀行口座

銀行口座をしばらく使わないとどうなるのか。 そんなことを考えずに時は勝手に過ぎて行く。 先日、合併した銀行口座のうち、どちらか一方を解約しようと とある銀行へ行った。 CD機で通帳記入をしようといれたら、機械に突き返された。 やむなく、受付窓口…

酒井俊&String Trio@MANDA‐LA2

ヤドランカに続いて、酒井俊の出番になった。 今回の編制は向島ゆり子(ヴァイオリン)、坂本弘道(チェロ)、水谷浩章(ベース)。 ズバリ、印象としては「酒井俊と肉弾三銃士」といった印象を受けたが、実際にそんな感じだった。 時間が少なめ、ということもあっ…

ヤドランカ@MANDA‐LA2

酒井俊のTiny Adventure with Stringsの企画で、ヤドランカさんがゲスト出演。 仕事の都合上、10分遅れで到着。会場は結構詰まっていた。 12年くらい前に、牛込箪笥会館でコンサートを観て以来。 当時はユーゴスラヴィアの国民的歌手でありながら、故国…

『南へ走れ、海の道を!』

シネマアートン下北沢での2本目。1986年、制作:奥山和由。やはり映画に勢いのある時期の作品。 前回の藤竜也とともに、主演の岩城滉一は当時の人気俳優。 このあとにいわゆる「トレンディードラマ」や「トレンディー俳優」(書いてる自分も恥ずかしい) が生…

『友よ、静かに瞑(ねむ)れ』

シネマアートン下北沢で「オキナワ映画クロニクル2007」というものをやっていたので、初めて訪れる。 スズナリ横丁の2階、こじんまりとまとまったミニシアターだった。 支配人の「好き」が全面に表れていた。細かい・小さなスペースにもこだわりがあるよう…

愚短想(6) intelの哀しきバレリーナ

先日、電車の中吊り広告で目を引いたものがあった。 intelの新しいCPUの広告のようで、黒人男性がバレリーナの格好で爪先立ち、 「コレが入っています」とのキャプションが付いていた。 当初は、このバレリーナのステッカーかはたまたフィギュアが入って…

『低開発の記憶―メモリアス―』

『低開発の記憶―メモリアス―』(memorias del subdesarrollo)を『選挙』の後に観に行く。 9時からのレイトショーなので、早めにチケットを買う。会場となったユーロスペースは、 その時、音声が出なくなったらしく、観客の「どうしてくれるんだ」という罵声…

『選挙』

ここ最近話題になっていた映画『選挙』を観に行く。 渋谷のイメージフォーラムは2度目だが、今回も空調が暑苦しかった。 きっと「環境にやさしい」設定にしているのだろうと解釈した。 2005年の川崎市議会選挙の補選というローカルかつマイナーな状況、そし…

愚短想(5) 月光仮面のおじさんは…

「ヤッターマン」(タイムボカンシリーズ)が実写化される話をきいた。 今やCGを使えば、なんでもできる、ということなのだろうか。 以前「新造人間キャシャーン」の映画も実写化されたが、ひどくつまらなかった。 なので、「デビルマン」の実写は観なかった…

「くるり」と「クリンゴン」

ほぼ同時期に、聴き始めた。 「くるり」はタワーレコードの新宿店でかかっていたのを耳にして「虹」と「東京」を購入。 「クリンゴン」はHMVだったかもしれない。 「くるり」は曲のコンセプトが面白く、ことば(詞)やメロディが等身大で親しみを感じる。…

『涙そうそう』

『涙そうそう』を知ったきっかけは、2002年の春くらいに行きつけの沖縄料理屋での昼飯のとき、 マスターが「これいいよ」と夏川りみの曲を店内でかけてくれて、取り急ぎ名前を曲名を覚えた。 シングルだけを買うのは勿体無いと思い、『南風』というミニアル…

藤原伊織 『ダックスフントのワープ』

藤原伊織の唯一(だろう)読んでいなかった短編集を読み始める。 第9回すばる文学賞を受賞した処女作だそうだ。 初出が1985年だから、今から22年前。何がはやっていたか、と 思い起こすと、様々なことが頭に浮かんでは消えるが、 この作品の中には、不…

内田樹 『下流志向』―学ばない子どもたち 働かない若者たち

最近、独自の分析で、注目を集めている筆者の恐らくここ最近良く売れた本ではないかと思う。 読んでいて面白い、というよりも「こういう見方があったのか」ということに目から鱗が落ちた 読者も多いと思う。 この本は、企業の経営者対象のセミナーで5時間に…

タック&パティ

タック・アンドレスとパティ・キャスカートの夫婦デュオ。 日本ではこのまえ「ルクプル」が離婚・解散になったそうだが、 こちらは息長く、頑張っているようだ。 10年ほど前、「Dream」を聴いて、好きになり、通勤でよく聴いていた。 「Time after time」…