花鳥風月記

流れる水に文字を書く

2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

日本国憲法百景 (23)

限られた「メディア」 以前、法政大学大原社会問題研究所を見学したことがある。 大原社研は、日本最大の労働問題研究機関と言われている。 貴重な資料としては、マルクスの直筆メモの入った稀覯(きこう)本 『資本論』初版本が蔵書にある。 しかし、特に目を…

愚短想(39) 東陽町・銀座・神保町

今日は、免許の更新のため、東陽町へ。 今回は、ゴールド免許になるが、結局は運転しなかったから。 写真はしくじると5年間同じ写真になる、そう思いながらも、 先日、いつも使うメガネが破損し、古いメガネで代用。 そのまま写真を撮る。 講習は30分だっ…

愚短想(38) 赤く燃ゆ

日曜日に、仕事が夜9時に終了。そのまま通夜に行く。 既に関係者が引き上げた後だったので、焼香を済ませ、すぐにそこを後にした。 帰りに、清めのつもりで、芋焼酎「赤霧島」を買う。 ムラサキマサリという紫芋を使っていて、 さっぱりとした中での甘みが…

藤原伊織 『名残り火』

今日は、台風も接近していたこともあり、自宅にこもって読書。 読書・食事・睡眠を繰り返し、一気に読みきる。 この作品は、名作『手のひらの闇』の続編に相当する。 初めて読む人にも、そのまま読める配慮がしてあり、 それが、読んだ内容を少しずつ思い出…

愚短想 番外編 座・麻婆唐府@高田馬場

日頃、ファミマに寄る帰りに、開店したばかりのこの店のことが気になっていた。 立地はやや不利。何せ入口から、少し階段で降りてから、店内に入る構造。 空きテナントの頃から、「ここは厳しいだろう」と思っていた場所に出来た。 外観を見てみると、確かに…

日本国憲法百景 (22)

心の底にあるものは 中学生の頃、友達に誘われて、富士山登山に行った。 何かのツアーということらしく、おカネも特に必要ない、ということで、参加してみた。 大きなバスが並んでいて、かなり大掛かりな感じだった。 確かに、活気のありそうなツアーだった…

愚短想(37) 週刊誌考―承前―

今まで、週刊誌については、休刊・廃刊も含め、 いくつか購読してきた。 多くは、発売日に几帳面に、買っていたものだった。 週刊誌購読が、「習慣化」されると、それ自体、何の疑問もないのだが、 読む雑誌の内容がなくなると、経済的な価値判断を伴うこと…

藤原伊織 『遊戯』

藤原伊織の遺作と思われる2冊のうちの1冊。 短編連作という作りは、迫った死期を見据えてのことだったのだろうか。 これから佳境、というところで小説は終わっているものの、 物足りなさはない。全体を通して感じられる「弱さ」「優しさ」というものが、 …

愚短想(36) 竹橋秘話

仕事で竹橋へ行く。15時半にアポを取っていたので、 竹橋の毎日新聞社ビル地下で、遅めの昼食をとる。 竹橋での昼食は大抵、カレーのタカサゴへ行く。早い。 毎日新聞社の地下は、給料の安い毎日新聞社員のために 良心的なお店が多い。タカサゴは店の雰囲気…

愚短想(35) ラーメンと夕日

土曜日、仕事帰りに無性にラーメンが食べたくなり、職場の後輩とともに、 高田馬場「麺屋武蔵 鷹虎」へ行く。ちょうど、「飲み」と「締め」の 微妙なタイミング前だったので、早めに座れた。 食券を買う、店内はカウンター席のみ、というのが、今の定番なの…

レイナルド・ピネーダのこと 続きの続き

本日紹介の訳詩は、「我がラテンアメリカの花」 彼の代表曲ともいえる。 訳詩を改めてみると、来日してから作ったことが伺える。 彼はよく新宿のガード下でも唄っていた、と言っていた。 我がラテンアメリカの花 そうして彼女は再び鏡を見た 春色に身を包み …

レイナルド・ピネーダのこと 続き

レイナルド・ピネーダのことを書いて 僅かながら反応があった。 先日、部屋を片付けていたら、 当時の手作りプログラムがあって、唄の訳詩があったので、 何曲か紹介したいと思う。 ちなみに1999年8月21日土曜日のことで、 場所は渋谷アピア。まだ改…

日本国憲法百景 (21)

見えない「敵」 「平和」と言われる世の中では、何かを守るたたかいとは、 常に見える敵よりも見えない敵を意識しなければならない。 朝日新聞に藪下彰治朗という記者がいた。晩年は、糖尿病で、両足切断という 厳しい運命を背負いながらも、その闘病記を書…

日本国憲法百景 (20)

所属と拘束と奴隷と 人間は「自由」を求めながらも、「自由」であることを恐れる。 前者は「政治的な自由」であり、後者は「経済的な自由(失業)」と読み取ることが出来る。 自由の持つこの二面性は、時に人間社会を狂わすこともある。 経済的な安定を求めて…

『金融NPO―新しいお金の流れをつくる』 藤井良弘

経済の仕組みの中で、バブル経済破綻以降の「失われた十年」が過ぎ、 大手銀行の「貸し渋り」「貸し剥し」が横行するなか、中小企業が疲弊、 また、「構造改革」云々で格差社会が進行し、都市と地方にも経済格差が生まれる。 その原因として、地域社会にお金…

愚短想 番外編 十四代

今日は昼からの仕事だったが、眠気・疲れが抜けない。 そんな時は出勤前カフェ・ド・クリエで、酢ではなく、 エスプレッソを飲み気合をいれるが、ここ最近のエスプレッソは 今ひとつガツン!としたコクがない。前に故障してたなあ…。 明日が休み、ということ…

酒井俊@高田馬場

日帰り石巻の次の日は、9:30から21:15までの出勤。 終わりがずれこんで、会社を出たのが22:00になる。 疲労困憊で、今日は寄ろうか迷っていたが、まあ、遅くなるのは同じ、ということで、 高田馬場のJAZZライブハウス「HOT HOUSE…

愚短想 番外編 石巻の4時間

仙台駅に降り立った時、空気が凛と冷えていた。 さて、意気揚々と電車に乗り込もうとおもったら、 この地域の電車は自分でドアを開閉しないといけないことを忘れていた。 気付いたころには、座席は埋まってしまう。 それでも、多賀城あたりで、座れた。 90…

愚短想 番外編 仙台着

朝10時の新幹線で12時過ぎに仙台に着く。 MAXやまびこ号は1階席。 仙台は思い起こせば10年ぶりになる。 確か出張で来て、有給を利用して市内と仙山線で山形に少しだけ、滞在した。 その直後、一週間、沖縄に行った。 今思えば気合いと体力があった。 …

愚短想 番外編 甘味道楽

3時間睡眠で12時間労働が続き、身体が遭難気味になる。 こんなときには、甘いものを、と思い、 プリモの二層プリンを買った。 昔、一口茶屋⇒狭い中華店⇒プリモという華麗なる転身を遂げた店舗には、 宝石のようにプリンが並ぶ。最初は「380円もして、…

愚短想(34) 古本屋考

今日は、仕事で外回りをした。 職場にテレビ番組の撮影があり、何か人気グループの一員らしく、 ものものしい雰囲気だった。 実は、昨日も、新橋で芸能人?を見た。斉藤清六である。 オヤジパラダイスの新橋ビルで見た。 当然ながら、テレビで見た頃よりも老…

愚短想(33) 新橋から東京駅へ

週末の石巻行きのため、新幹線のチケットを買いに行く。 新橋の金券ショップをいくつか見て、東京‐仙台指定片道9710円の切符購入。 肌寒い日なので、立ち食いそば屋に入る。 新橋駅前の「ポンヌッフ」。名前が洒落ていて、「名物」とあるから、 何か特別…

前田司郎 『グレート生活アドベンチャー』

前田司郎の3作目。 「グレート生活アドベンチャー」は、いわゆる「オレ様的ヒモ生活」といったところか。 どうしようもなく、くっだらない思考や行動がリアリティを感じる。 作者本人も30歳になるので、同じような年代で、そして「五反田」を遠景として書…

愚短想(32) 三重県の思い出

先日の「だいだい酎」がとっくになくなり、 買い足しを、と思い近所のスーパーへ。 トウモロコシ原料が珍しそうな「ステラ光年」を買う。 先日読んだ松永和紀「メディア・バイアス」によれば、 トウモロコシは「バイオマス(バイオエタノール)」エネルギーと…

愚短想(31) 「甘くない」と「うまくない」

先日、コンビニで「スターバックス」のカフェオレを飲む。 「スターバックス」シリーズは結構好きだが、これはシュガーレスになっている。 結果イマイチだった。最初のシアトル・ラテを超えるものは、なかなか出てこない。 ここのところ疑問に感じるのが、缶…

日本国憲法百景 (19)

志はもののふの下心 よく、公務員は「親方日の丸」でいいね、と言われる。 確かに、安定された職業であると思う。 一般企業だと、それこそ明日の会社の存亡を危惧する人もいて、 最近では、その比率が高くなっている。 今日のテレビ画面では、オッサンの頭頂…

愚短想(30) びっくりリス

通勤途中のバスの中で、いつも気にあるのが、このリスだった。 今の住所に越してきた時は、塗装が剥げ落ちていて、表情がほとんどなかったのだが、 塗装を直して以来、「何でびっくりしてるんだろう」と感じて、早10年は経っている。 お気づきかもしれない…

愚短想(29) 「食べ物」を「飲み物」にという発想

サンクスで、「チロルチョコレート・ドリンク」を購入。 150CC程度の小さい缶。(ちょうどダイドーのデミタスコーヒーくらい) 飲んでみると、チロルチョコの安っぽい甘さがあって。予想を裏切らなかった。 2本買ったが、1本で充分だと思った。 「食べ物…

愚短想(28) 髀肉之嘆

昨日、叙々苑に行った。 帰宅してから、何気なく、部屋のドアを開け、入ろうとした瞬間、 腹がドアに当たり、顔をぶつけそうになった。 幸い、メガネが当たっただけで済んだが、レンズに傷が入り、 修理に出すことになった。 思えば、もう、18年くらい同じ…

前田司郎の本 2冊

前田司郎の本については、最初は、2作目の『恋愛の解体と北区の滅亡』から読んだ。 それから、第1作『愛でもない青春でもない旅立たない』を読む。 文体としては、私小説の類に入るのかもしれない。イマドキの言葉でいうと「オレ様」ワールドで、 いろいろ…