花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(25) 貧相なこだわり、なぜか三題話

イメージ 1

決してグルメではないが、食道楽の気(け)がある。
ラーメンには、さしたるこだわりはない。
ここ最近、若い人を中心にした、あのこだわりは何なのだろう、という謎は深まるばかり。
それでも、ラーメン激戦区の早稲田通りに職場を置くため、
たまの機会に、評判が良いといわれる店に入る。
店員も客も、そのこだわりを見ると、それだけでお腹一杯になってしまう。
ぶぶか、光麺、純蓮一風堂、天下一品、えぞ菊、二郎、べんてん、がんこ花?だったか、
まあ、行ってはみたが、常連、というところまではいかない。
ぶぶかは比較的古いので、たまに意を決して(ここが大事)行くことがあるが、
他は、少し距離があることもあり、回を重ねることはなかった。
個人的には、今はない「うっちゃんラーメン」が好きだった。
早稲田通りの少し小道に入るところで、カウンター席10席の店だったが、
そこは、いわゆる東京醤油ラーメンで、あっさりとしていた。細麺で食べやすかった。
金額も安かった。(自分はいつも敬意を表して一番高いチャーシュー麺大盛りにしていたが)
派手さがない分、今ひとつ評判は盛り上がらなかったが、「普通の味」が美味しかった。
若い人だけでなく、いろいろな年齢層に人気があり、近所のおばあちゃんも買いに来ていた。
※要は、そこで食べずに、自宅に持って返って食べる。こういう「奥ゆかしさ」は
決して忘れてはならない美徳の一つかもしれない。
良く通ったが、結果としてはなくなって寂しい思いをした。

ラーメンの話が長くなったが、最近は外食の暇もなく、ひたすら「買い食い」になっている。
最近、良く食べるのが、ファミリーマートの「チキンライスおにぎり」。
パスタと一緒に、少しでも洋食の雰囲気で食べたい、と思っているから。
「あたためますか?」には絶対NO。チキンライスの、さめたチープさが、良い。
この味は、東京駅で買う「チキンライス弁当」を思い出させ、大げさだが、旅情も誘う。
100円ちょっとのおにぎりで、そこまで想像力豊かになる。まあ、自慢できたものではないが。
貧相なこだわりで、一番記憶に強いのが、高校生の頃の「おしるこドリンク」だった。
いろいろ、飲み比べる中で、一番美味かったのが、ヤクルトのおしるこドリンクだった。
こしあんをベースとした、やたら甘ったるい味は、甘物党にはたまらない。
動物のお医者さん」の漫画でも、漆原教授の好物になっていたおしるこドリンクの
デザインもヤクルトのものだった。

ヤクルトついでに「こじつけ」かもしれないが、古田敦也が引退・退団するそうだ。
天才も情には克てなかった、ということかもしれない。
古い表現かもしれないが、同じ釜の飯を食った人間のほかに、
切れ者のブレーンがいなかったのが災いしたと思う。
開幕前、チーム構想のインタビューをテレビでやっていて、
投手・野手・打撃(だったか)の各リーダー制にして云々、というのを見た時、
同年代ながら、見通しの甘さが気になっていた。(投手リーダーが石井一久だった)
監督としてのドライな部分を避けて、チームの和を優先したことで、
チームの主力の平均年齢が上がり、他との競争力を無くしてしまった。
野球が決して詳しいわけではない自分が気付くのだから、
おそらくプロの目から見ると時間の問題だったのだろう。
プロの目からみると「貧相なこだわり」だったのかもしれない。