花鳥風月記

流れる水に文字を書く

フィッシュストーリー

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「ぴあ」の試写会に応募したら、当選した。
懸賞に当たるコツは「インパクト」であることは
聞いていたので、久々に画伯力を発揮。
中村義洋監督の似顔絵が効いたのだと思う。
しかしこれを崔洋一といっても、通じるのだろう。

場所は、京橋のテアトル試写室。
ビルの地下1階の小さな映写室。
席は50席程度か。

伊坂幸太郎の小説を映画化したもの。
小説よりもストーリーのスケールは格段にアップした。

売れないパンクバンド
→そのテープを聴いた気弱な若者
→その若者に「正義の味方」になるように育てられた若者
「正義の味方」に助けられた女子高生
→その女子高生が世界を救う。

もともとの小説は短編なので、いろいろな解釈のしかたもあっただろうが、
総じて、面白い出来栄えだった。
映像効果よりも、場面展開の妙が良い。
女子高生役の子の演技は今ひとつだったが、そのキャラクターいじりは、
作り手の楽しさが感じられた。

終了後、中村監督とのトークセッションもあった。
原作との解釈のなかで、ひとことで言うと
「限りある予算で限りない楽しさを」であったようだ。

得てして原作を読むと、そのイメージが強くて期待はずれになりそうなのだが、
この作品は、その気負いもなく、それが故に楽しめた。