花鳥風月記

流れる水に文字を書く

筆致俳句 (11)

イメージ 1

旅立ちの 涙ははやく 乾きけり


もう卒業シーズンを迎える。

人は様々な別れがあってこそ、新しい出会いがある。

ほんのひとときの寂寥感が、涙腺の奥をじんわりとさせる。

桜が満開の頃、新しい生活がスタートする。

期待と不安で心が揺れる時期でもある。

ところが…

近年の温暖化のせいか、桜の開花予想は例年より1週間早い。

果たして、入学・入社の時期に桜は満開なのか、散っているのか。

まあ、足を伸ばせば良い、といえばそれまでか…。

最近では、携帯やメールのやりとりで、「別れ」というのも

そんなに印象深いものではなくなっているのかもしれない。

涙の乾きが早いのは、温暖化のせいか、ドライな人間関係によるものか。