花鳥風月記

流れる水に文字を書く

それでも恋するバルセロナ

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銀座・丸の内ピカデリーにて。
映画サービスデーで、レディースデーとあって、客の入りが良い。

存在が際立った同士の共演は、得てして消化不良を起こしやすいものだが、
今回の映画は、それぞれの個性を強く差別化することで、面白い仕上がりとなった。
例えるなら、
堅実(レベッカ・ホール)・奔放(スカーレット・ヨハンソン)・激情(ペネロペ・クルス)。
3人の間に入る男役は、あの「ノーカントリー」の
オカッパのオッチャンではないか!(ハビエル・バルデム)
オッチャンの半開きの目は妖しい感じがして良かった。

バカンスでのアバンチュール、といえば、ごく単純なストーリーだが、
ヨーロッパの甘い風土が、アメリカの合理主義的な思考を滑稽な存在として
浮かび上がらせた。ある意味対照的で、批判的な視点も感じる。
特に、スカーレット・ヨハンソンは、美貌はあるが、教養に欠ける
(というよりコンプレックスを感じている)アメリカ女のイメージを
見事に表現している。(もしかしたら素なのかもしれないが…)

しかし、こういったイメージは、マリリン・モンロー以来つきまとう
アメリカ女に対する「偏見」なのかもしれない。
それは、オッサンが女子高生を愛でる視線ときわどい相似があるかもしれない。

映画の音楽もどことなく能天気な感じで、ゆったり・まったり楽しめた。
結構、期待以上に面白い映画だった。