花鳥風月記

流れる水に文字を書く

アクロス・ザ・ユニバース

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シネカノン有楽町1丁目にて。
ミュージカル的な要素が映画に生かされ、
それが全編ビートルズのカバーという出色の出来。
歌詞の内容がその都度、観ている人の心に入り込んでくる。

他愛のないラブストーリーなのだが、不思議に感情移入してしまう。
それは、ビートルズの持つ時代を超えた普遍性とのシンクロがあるからか…。
時代を補足するように、ジャニス・ジョプリンジミ・ヘンドリックスをイメージした
架空の配役とベトナム戦争、そしてサイケデリックな雰囲気が映画を彩る。
(まあ、ボノはどうあってもボノのままなのはご愛嬌だが…)

主人公のジュード、恋人のルーシー、どの辺りでその唄が流れるかと思ったら、
いやあ、溜めるね、といったところ。

映画という表現技巧だけで満足するのでなく、
世界が映画であるかのような錯覚に陥るような
そんな魅惑的な映画だった。素晴らしい。