花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 番外編 【山手線】新宿・至近距離の悦楽

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世間では、ゴールデン・ウィークで10連休くらい取っているという
羨ましい(不景気のせいもあるかもしれないが…)このご時世、
不幸にも、10連勤を遂行中。

日曜日の終業後に、仕事で使う買い物をしに新宿へ行く。
南口から西口・東口へと歩く。
ひとりでぷらっときた時に、晩飯をどうするかで迷い足になる。
高いとこで、と思ったら本当に高く、
かといってファーストフードは悲しすぎる…。

そこは、新宿には、「思い出横丁」という受け皿がある。
つるかめ食堂で、「ソイ丼」を食す。
時間は8時、既にアルコールが入って上気した客も多い。
ソイ丼付け合せの味噌汁の量が多い。豆腐がさみしく漂う。
しかしながらやはり美味い。完食。500円の夕食。

なんかもう少し食べたいなあ、と思ったところで、
ガード下をくぐり、東口にたどり着く。
ここは、駅構内のあの店に行こう、と思った。

いつも立ち食いそばの店の向かいが気になっていた。
「ベルク」という店は、最近は立ち退き問題か何かで
関心が向かれていたことがあったが、今回初めて入る。

そこはある意味、殺伐とした駅構内とは「異空間」だった。
入口には、どうやらパソコンが置いてあって、
旅人がいろいろと検索をしているようだった。
狭い空間ながら、多種多様の食材がひしめき、
様々なメニューに彩られていた。
決して安易な品揃えではなく、一家言ありそうな感じだった。

黒ビールとキッパーヘリングラップサンドを注文する。合計でも700円ちょっと。
店内はとても混雑していたが、その中の狭い席でも不思議に落ち着く。
人が交錯する無機質な空間の中で、「羽やすめ」に憩う場所であると思った。
黒ビールもラップサンドもファーストフードではない美味さがあった。
妥協がなく、この金額で、この立地なら、混むのは仕方ないだろう。
手早く飲み・食い、電車に乗り込む。