花鳥風月記

流れる水に文字を書く

電車がでてゆく【酒井俊 勝手にライナーノート】

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そういえば、この曲は、アルバムに収録されていなかったかもしれない。
オクノ修のアルバム「帰ろう」に収録されている曲。
2008年に京都に行き、オクノ氏が営む喫茶店六曜社地下」に行ってサインをもらった。

電車がでてゆく 電車がでてゆく
君住む町を あとに残して
電車がでてゆく

同じようなフレーズが何度もつかわれ、
電車が持つ規則性を想起させる。
心象風景がぼんやりと湧きながらも、
機械的な動きが、現実に引き戻すような、
それでいて、それを確かめるような歌詞になっている。

Tiny Stringsで演っているときは、バイオリンのひとかきが、
列車の(もっというなら汽車の)車輪の動きを彷彿とさせる。
ゆったりとした雰囲気の中で、酒井俊が唄う。
当初のイメージは、だから、少し片田舎なところから
都心にもどるような、そんなイメージを持っていた。

しかし、原曲を聞いてみると、もっとスピーディーな感じだった。
そう、京阪や阪急電車で、大阪に行くような、ややせわしなさを感じた。
アップテンポなアコースティックギターの音と、正確な演奏に
歌い手の几帳面さが出ているなあと思った。

実際に目にしたオクノ氏は、ママチャリにまたがり、
南禅寺近くの焙煎所で、コーヒー豆をハンドピックする人だった。
ママチャリのサドルが結構低かったのが、印象に残った…。