花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 番外編 辛来飯@銀座ニューキャッスル

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東京駅から銀座までの道すがら、
大のオッサンが店先でうずくまっている。
ひょいと覗いたら、ややでっぷりしたネコをあやしていた。

店を見上げると「辛来飯」と書いてあったので、中華かな?と
思いながら、その場を後にした。
映画を観終わって、気になったのでまた行ってみた。
ネコはその場で佇(たたず)み、人の往来を眺めていた。
行き交う人々も、口々に、あのネコは有名ね、と言っていたので、
有名なのだろう、ということで、店に入ってみた。

こじんまりとした店内で、60~70年代のような調度品が並ぶ。
辛来飯は「カライライス」と読むらしく、要はカレーライスのことだった。
量は、山手線・京浜東北線の駅で決まるらしく、
品川(少なめ)・大森(標準)・蒲田(大盛り)とある。
川崎(頃大盛とあったが、きっと頂・超大盛だろう)は今は出していないらしい。
蒲田で注文。740円。

調理は、ジュワーッと目玉焼きを焼いて、カレーの上に乗せ、
赤々とした福神漬けをのせて登場。
量は、ココイチで慣れた胃袋では、標準サイズ。
しかし、カレーはしっかり辛い。
これはインデアン・カレーのような唇に響く辛さではなく、
辛いけど、かっ込むことの出来るギリギリの美味さだった。
スパイスが効いて、かつ、カレールウがご飯よりもたっぷりとかかり、
これは人気あるだろうなあ、と感じた。店内には、有名人と店主の写真が
多く貼られていた。

せっかくなので、コーヒーも頼む。210円。安い。
しかし、とても美味い。スターバックスよりも個人的には好み。
カレーとコーヒーで1,000円払って50円のお釣り。
価格設定には、カレールウにもありそうな「黄金比」を感じた。

さて、店先のネコは、ポンちゃんというらしく、看板ネコだそうだ。
店には入ってこないという躾をされていて、
店員も、お客もその姿に和まされているようだった。
銀座にのこる「昭和」の風景。ずーっと残ってほしい。