花鳥風月記

流れる水に文字を書く

十三人の刺客

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有楽町マリオン上のTOHO日劇にて。
月曜日の夕方だったので、客の入りは今一つ。
劇場が広すぎるのかもしれない。
それでも、前方真ん中、大画面でみることが出来たのがよかった。

年齢層は高め。高いとどうなるかというと、
ブツブツしゃべるオッサンがいることとなる。(苦笑)

1963年に製作された作品を三池崇史が、独自の観点でリメイク。
配役は、一瞬「?」と思えるようなところもあったが、
観終わると、なるほど、と思えるところもある。
役者の「華」のバランスが絶妙だった。
若くてカッコイイという所は極力抑えて、
泥臭さと血腥さを前面に出し、大掛かりなセットを豪快に使う(潰す)。

ストーリーは、江戸後期、徳川家慶の腹違いの弟で、暴君と言われる斉韶を
年明けの老中抜擢を阻止するために、老中土井大炊頭利位が、島田新左衛門に命じ、
12人(後に13人)の刺客をもって、斉韶を暗殺する、というもの。

劇中の狂気に、三池独自の狂気も加わっている。
クライマックスの殺陣は、迫力があり、意図的にカメラを近くに置き、
素早く追い、またブレて追いきれないところも、疾走感を出していた。
最後は勧善懲悪であったので、溜飲が下がりつつも、
もう少しシビアでタイトな作りでも良かったのかなあ、とも思った。
(ちょっと余分な尺が気がかりだった)

恐らく観た人の殆どは、クライマックスの迫力で、
身を乗り出し気味になっていたのではないかと思う。