花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ジョン・レノン ニューヨーク

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恵比寿の写真美術館にて。

ジョン・レノンを扱った映画は、以前
「ベッド・イン ジョン・レノンVSアメリカ」
を見たが、こちらは、政治的な側面を強調していたところに対し、
今回の映画は、「人間ジョン・レノン」を、
イギリスから、米国に渡ってからの波乱に満ちた
生活を、インタビューをふんだんに取り入れ、物語っている。

製作が「アニー・リーポヴィッツ レンズの向こうの人生」の
ジェシカ・レビンであったので、どことなく既視感があった。
しかし、今回はより身近な存在のため、終わりまであっという間だった。

オノ・ヨーコとの結婚後、誹謗中傷にさらされ、
米国へと渡り、反戦運動に加勢しつつ、
盗聴・国外退去の恐怖にさらされ、
時に心の迷いからの浮気で、二人に別れがあり、
LAで酒びたりになり、逃げるようにNYに戻り、
エルトン・ジョンとのセッションで、期せずして復縁。
ショーンが生まれ、いまでいう「イクメン」となってから、
再び音楽活動を始め、そして急に訪れた「死」について追っている。

以前、他のドキュメンタリーか何かで、
ジュリアンやショーンのインタビューがあったが、
今回はなかった。
いまやジュリアンは、ジョンを彷彿とさせるような風体にも思える。

ある一人の人生でありながら、
波乱万丈のなか、最後は穏やかさが得られたときに
何かじんわりとするものがあった。

ほぼ同時代が物語として語られ、
そしてそれに心を打たれる、
そういう年になったんだなあ…。