花鳥風月記

流れる水に文字を書く

筆致俳句 (39)

放射能 奪った土地は 惜しみなく
尖閣よりも 竹島よりも


国境をめぐる軋轢は、なぜか選挙が近くなると出てくる。
それはある種のパフォーマンスであり、
またある種の扇動でもある。

地下資源という名目もあるだろうが、
決して大きくはない島をめぐる諍いが
センセーショナルに報じられても、と思うことがある。

それは、もっと大きな範囲で、住む場所を奪われている
東京からもほんの少しの距離のところにある。
東京都が買い取りを名乗るなら、
かの地への賠償に充てた方がよほどいいと思うが。