花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド

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角川シネマ有楽町にて。

レゲエの創始者ということと、
いくつかの音源を聴いていたことくらいの認識しかなかったが、
この映画をみて、改めてボブ・マーリーの大きさが分かった。

ボブ・マーリーはジャマイカの山間部の小さな町に生まれた。
白人と黒人の混血という出自は、彼の成長期に様々な影をもたらしつつも、
音楽に打ち込み、やがてスカや様々な音楽が昇華したレゲエを生み出した。

英国へ渡り世界に通じる音楽として認められ、
時にはジャマイカの政争を「ワン・ラブコンサート」で、
銃で対峙していた人々を肩寄せ合う観衆として集め、
その領袖たちをステージに上げさせ、握手させるという
カリスマ的な力を見せた。

また、私生活にも焦点をあて、
ラスタファリ運動や、7人の女性と11人の子をもうけたという
奔放な生き方も描写した。

そして彼のルーツのなかで、イギリス人の父親、マーレー家にも
インタビューが及ぶ。
親族との断絶を歌った「コーナー・ストーン」という曲を
直接聴かせたり、とインタビューもかなり意欲的な構成だった。

正式なドキュメンタリーは今回が初めて、ということで、
豊富なインタビューは、そのまま資料的な価値があると思うが、
若干字幕が早すぎて、(聞き取りはできない上に)読み取れない部分があった。

エンディングを見ながら、
世界には、チェ・ゲバラジョン・レノンと同様に、いやそれを凌ぐくらいの
偶像であるということが良く分かった。