花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 (272) 尖閣の処方箋

いささか気が乗らないが、尖閣問題の処方箋について書いてみたい。

元々「自分たちのモノだ」と主張しあっているのだから、
ハッキリとした解決など、見込めない。
田中角栄にしたって周恩来にしたって、
そこは「棚上げ」にしてきたところだ。

その二人を超えるほどの叡智を持って解決できるのかどうか、
今の日中の政治家(一部政治屋)に問いたい。
どちらにしても、自らの権力基盤を争う中でのこと、
両国の繁栄のため云々がぼやけているような気がする。

発端はいうまでもなく、前後をわきまえない東京都知事の振る舞いであり、
火に油を注いだのが、総理大臣、ということになろうか…。
中国にしても、権力闘争があるわけで、そんな時にわざわざ
「敵役」(向こうにとっては「適役」かもしれないが)になることはなかった。

早々に解決をしなければならないのだが、
「国有化」を言ってしまった以上、引っ込みがつかない。
(しかし本当に地権者へ20億5千万円を払ったのかも分からない)

出来ることは、恐らく「早期の払い下げ(個人所有)」であろう。
競争入札云々は抜きにして、ある特定の個人(恐らく日本人)に
1億から5億程度(それがどうやら適正価格らしい)で払い下げる。

それはだれか。
恐らく中国としては、「鳩山家」を頼ろうとしているかもしれない。
20億を払える人物は、日本でもそう多くはない。
ただ、金額を決めるのは日本政府だとしたら、
批判を覚悟で適正価格にして払い下げる。
そうすれば、「田中角栄の娘」の線が出てくる。
政権与党の議員であり、中国に対しても「面子」が立つ。
父親の成果の節目(40周年)にも花を添えることもできる。
今こそ、決められる政治をした方がいいのではないかなあ、と思う。