愚短想（２８４） ムトウ閉店＠高田馬場
高田馬場には、HMVやタワーレコードといった
大きいCDショップがなかった。
池袋・新宿・渋谷といったターミナルの間に挟まった、
小さい商圏だからかどうか分からないが、
大手がないことが、この街の矜恃を保っていたような気がしていた。
ムトウはうるさ方の愛好家に応えるべく、
旧来のレコード屋にはなく、そして
大手にもない品揃えがあったと思う。
CDが全盛の1990年代から2000年代には、
向かいのビルにJAZZ専門フロアを作ったりしていた。
やがて、ネットでの音楽配信は始まると、
HMVやタワーレコードといった店舗の多くが
姿を消していった。
街中のレコード屋はもっと前から無くなっていたが、
それでもムトウは孤軍奮闘していた。
何よりも店主の店頭アピール（AKBのコスプレダンス）は
一時期youtubeでも話題になっていた。
もしかしたら、ビルの再開発も絡むのかもしれないが、
高田馬場の文化を下支えした店がなくなるのは、惜しい。
閉店セールに行き、他では手にできなかったCDやDVDを購入。
閉店まで、なるべく足を運ぼう。
