伊坂幸太郎 「ガソリン生活」
朝日新聞に連載されていた新聞小説が書籍化された。
購入して読み終えるまで時間が経ってしまった。
望月家の四人の家族とその自家用車である
「緑色のデミオ」が主人公である。
非日常的な「ありえない世界」や「ありえない事件」が
絶妙なタイミングでつなぎ合わせる伊坂らしいストーリー。
「夜の国のクーパー」で人間の言葉を解する猫が登場したが、
今回はクルマがそうであった。
ただ、今回は人間に言葉を伝えることができない。
(最後のシーンを除いては…)
猫にしろ、クルマにしろ、物語中にどうしようもない
「弱点」をさらけ出している。
ある種の「人格(ネコ格、クルマ格)」を与える際、
完全無比では不自然だろうから、という伊坂の観察眼とも思える。
新聞小説でなければ、もっと大きな場面展開もあり得たのかもしれない。
しかし、これはこれで、完結性というか小さな世界を十分に作り上げ、
そこに回遊する登場人物が描かれていて、楽しかった。
購入して読み終えるまで時間が経ってしまった。
望月家の四人の家族とその自家用車である
「緑色のデミオ」が主人公である。
非日常的な「ありえない世界」や「ありえない事件」が
絶妙なタイミングでつなぎ合わせる伊坂らしいストーリー。
「夜の国のクーパー」で人間の言葉を解する猫が登場したが、
今回はクルマがそうであった。
ただ、今回は人間に言葉を伝えることができない。
(最後のシーンを除いては…)
猫にしろ、クルマにしろ、物語中にどうしようもない
「弱点」をさらけ出している。
ある種の「人格(ネコ格、クルマ格)」を与える際、
完全無比では不自然だろうから、という伊坂の観察眼とも思える。
新聞小説でなければ、もっと大きな場面展開もあり得たのかもしれない。
しかし、これはこれで、完結性というか小さな世界を十分に作り上げ、
そこに回遊する登場人物が描かれていて、楽しかった。