花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 番外編 無礼者に一喝!@門仲 魚三

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年が明けてから、平日の早番の帰りにやっと寄れた。
常連さんもいるが、意外と新参者と思しき若人(わこうど)もいる。
カウンターの端っこに座って、熱燗を飲みつつ、
中落ち、イカ刺し、ます寿司などを食べる。

魚三の熱燗は、醤油皿にコップの乗せ、なみなみと注いでくれる。
当然、皿にも酒は溢れる。
表面張力のコップは、まずは手に持たず、そのまま「おむかえ」で、
ダイレクトに口で吸う。これは、大衆酒場でのお約束。
ついでに、皿に残る酒を飲むのも、「もうけもの」というのがお約束。

まぐろぶつ(結構脂がのって美味い)と、まぐろカマ焼きなども食べつつ、
酒を楽しんでいたら、いかにも学生だか社会人になって日が浅い
カップルが隣に座る。

オトコは、すかしたような話を延々とする。
聞きたくもないが、耳に入る。
ま、そんな時代もあろうな、と意に介さなかった。

が、熱燗を頼んだあと、オンナに勝ち誇ったように、
「オレは皿の酒なんか飲まない」と言い放った。

いや、おいらの腹の中の黄不動さんが怒っちゃったね…。
やおら襟を掴んで、
「おいこら、すかしてんじゃねえよ。
この店にはこの店のマナーってもんがあんだよ。
すかしてねえで、さっさと飲め、クソガキが!」
まわりはシーン、となったが、なぜか好意的な視線を感じた。
いや、連帯感っていいねえ…。











と、勝手に妄想しながら、何も言わないで勘定。
2,020円を払って、さっさと店を出た(笑)。