花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景・再び (80)

自民党安倍晋三共産党志位和夫は、
今年で60歳になる。
政治家としての旬としてはここ十年だろう、と。

思えば、企業社会の60歳といえば、
まあ定年間近というか、社長や役員でもない限りは、
あと5年ともいわれる定年まで、ひたすらに肩を叩かれる存在となる。

そういう意味では、政治家というのは
もちろん「はじまり」は遅いかもしれないが、
定年はないから、選挙に通りさえすれば、
長く勤められる。

長老といわれた原健三郎あたりは、93歳までやっていた。
2004年に、自民党が73歳定年制を入れてやめていなかったら、
天寿を全うするまでやっていたかもしれない。

さて、前段の二人だが、「それまでの十年」というのも、
政治の舞台にいたという記憶がある。
そこでは「若さ」というのをキーワードに
血統の良さも含め、いろいろと重用されてきたのではなかろうか。

そこから十年経ってみて、やはり残っている。
どちらかというと「生き残っている」。
それは賛辞を贈るということはないが、
どちらにも属さない「中道」もしくは「中途半端」が
ふるいにかけられてきたような感じがする。

さて、これからの十年。
この二人の間に、振り子がどう動くのか。
振り子といっても、その存在が大きければ、
大きく飲み込まれることには違いないが…。


第八十条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、
     内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任
     されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。
   2 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。
     この報酬は、在任中、これを減額することができない。