花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 番外編 【山手線】目白~池袋

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随分と昔に山手線界隈をテーマに書こうと思って、そのままになっていた。
途中で書いたものも、バラバラになっている。

気を取り直して、書き綴ろう。

学習院の用事を済ませて、目白駅に向かう。
坂の途中で、カラスが鳩と思しき亡骸を啄(つい)ばんでいた。
あまり良く見ていなかったので、鳩かどうかは定かでないが、
抵抗している感じではないので、事切れていたのだろう。

折角の陽気だったので、
池袋まで歩くことにした。
線路沿いに細い道が続く。
小さな店がいくつも残っている。

線路から離れる小道の先には、
たいそうな邸宅も並んでいたので、
地価のグラデーションがなんとなくわかる。
邸宅の塀から、早めの桜が顔を出していた。

線路の向かいには、古ぼけたボクシングジムが見える。
再開発は幾つもあるが、目白界隈は取り残されている感じがする。

線路から離れたのは一か所くらいか。
ほどなく西武百貨店のビルが見えた。
何かあっけないほどに池袋に到着する。

この日は春一番が吹いた。
身体をゆするほどの強風は、
果たして季節の知らせか、ビル風か。