花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景・再び (86)

議決


議会制の退廃の風景が二つ。
一つは、石原環境相の除染土の中間貯蔵施設の建設の問題で「最後は金目でしょ」
というトンデモナイ発言をしたが、不信任案は与党多数の数により、否決された。
否決は、その環境相を「信任した」という意味になる。

もう一つは、都議会の本会議で、塩村文夏議員に対し、自民党議員と思しき人物が、
「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」「産めないのか」というトンデモナイ
女性蔑視の野次を飛ばしたそうだが、都議会議長は、問題発言の議員を特定し、
処分を求めた文書を受理しなかったという。
舛添知事は、その発言が出た際、笑っていたという。
これが、「おもてなし」を大事にするオリンピック開催地の知事である。

上記二つに共通していることは、「話し合わない」ということ。
話し合わないのであれば、議会は機能しない。
話し合わないのであれば、議員は存在意義がない。
話し合わないのであれば、議会制は否定される。


第八十六条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け
          議決を経なければならない。