花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ルパン三世

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豊洲のユナイテッドシネマにて。
公開初日のため「この回は混んでますよ」と言われたが、
半分埋まったかどうか分からないくらいだった。

昨年あたりから、情報が小出しにしつつ、
ルパンはダレ?峰富士子はダレ?と
関心を引っ張り続けていた映画。
結果、その関心の高さがハードルの高さとなってしまったようだ。

ルパンは小栗旬
次元大介玉山鉄二
石川五右衛門綾野剛
峰富士子は黒木メイサ
銭形警部は浅野忠信

ま、この俳優の方があってる…など、
キャストにはいろんな感想もあるだろう。

黒木メイサは「宇宙戦艦ヤマト」で
綾野剛は「ガッチャマン」で大コケしたという
脛に傷を抱えつつも、よう頑張ったとも思う。

それぞれが原作と向き合いながら、
葛藤した上で演じているという健気な部分も垣間見られた。

結果として、銭形を演じた浅野忠信は合格点だと思う。
小栗旬は迷っていたなあ…。

作ってる監督も迷走している感じがした。

まず、使用言語が良く分からない。
アニメや外国映画の「アテレコ」を意識したのか
セリフも英語なのかどうなのか分からない。
(いろんな国の俳優がいたので、その国ごとの言葉で演じているのかも)
その上に日本語をかぶせている。

「吹き替え」という手法を使っているが、観ていて胡散臭さがあった。
ルパンの風景そのものの胡散臭さはあってしかるべきだが、
それは設定する場所
(日本だけでは当面無理だからアジア圏にしたのだろう)や
配役
(同様の理由でいろんな国の俳優を使ったのだろう)
で独創的に作られるものであって、アニメやテレビ映画のような
無理矢理な日本語の「アテレコ」はどうもダメだった…。

地雷原を避けて走りながら、敵の本拠に着いたあと、
タイの陸軍が一直線に到着したところで、設定はもうメロメロ…。

原作を換骨奪胎するような、もっと振り切った製作をすれば
良かったのかもしれない。

舞台挨拶では、続編やスピンオフも期待しているという話だが…。
正直言って無理だと思う。