花鳥風月記

流れる水に文字を書く

焼肉ドラゴン

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TOHOシネマズ日比谷にて。
この映画も豪華な映画館で見るにはシュールである。
人気を博した舞台の映画化。

大阪伊丹空港の近くの国有地に住んでいる
在日コリアンの集落での物語。
「はたらいて、はたらいて」生きてきた第1世代。
そして未来を模索し懊悩する第2世代。
連れ子どうしの再婚、そして生まれた息子。
血縁は少しずれているが、絆はかたい。

時代は戦後復興を遂げ、大阪万博に沸く大阪。
一方で厳しい差別社会で自死をする息子。
北の帰還運動もあり、どこへ進めばいいのか、
北か、南か、日本か。

狭い家屋の中でどんちゃん騒ぎのような
日々を過ごしながら、時代は変わってゆく。
やがて立ち退きとなり、一家離散になる。
「たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる」
一人ひとりがその時代をしぶとく生き抜こうとする
その強さも感じられた。

生まれて間もない時代の話であるが、
どこか懐かしさも感じる映画だった…。