花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

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下高井戸シネマにて。
今年の春に話題となった作品だったが、
観る機会を逸していた。
丁度上映最終日に間に合った。

1970年代ベトナム戦争を続けるアメリカ合衆国で、
戦況の改ざんが行われた「ペンタゴン・ペーパーズ」の
内部告発を新聞記事にするまでのスリリングなストーリーを
描き出している。
当初NYタイムズで掲載された記事が政府の圧力で不可能となり、
それを受ける形でワシントン・ポストに掲載された。(原題は「The Post」)

掲載をめぐっては、未亡人の社主とマクナマラの付き合い、
株式上場したばかりの経営状態、
掲載した後の圧力など、様々な葛藤のシーンが描かれている。
メリル・ストリープの変わらぬ「やわらかく強い」姿が印象的だった。

ワシントン・ポストの編集責任者役のトム・ハンクス
最初、それに気づかないくらいオーラが消えていた。
出ると大仰なイメージがぬぐえないという先入観を持っていたので、
意図的に消していたのかもしれない。さすがスピルバーグ監督。

ちょっと大味なサクセスストーリーだが、
それでも掲載記事の連邦裁判所判決が
電話越しに語られるシーンでは、じんわりときた。
報道の自由は50年近く経っても現代の問題である。
日本では特に。