花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(59) 縦書きと横書き

今年も色々と本は読んだつもり。
今年も多くの本が書店に並び、
一体、どれだけの本が読み切れただろうか。
最近の流行は、ブログの書籍化だが、
そこで改めて
縦書きと横書きの違いを感じた。

今、ネットで出回る文字のほとんどが「横書き」になっている。
縦書きは余程のこだわりがないとできない。

実際、自分自身が感じていることは、
縦書きと横書きの大きな違いは
漢字と一行の長さにあると思う。

ブログが書籍化されて先ず感じるのが、それが縦書きの場合、
読みづらくなることだ。
横書きでひらがなが長く続くことに違和感がなくても、
縦書きの場合、古文でも読んでいるかのような錯覚に陥る。
また、一行の文字数が長くなると、読みづらさを感じる。
例えば手紙を手書きで書く時、
ひらがなと漢字のバランスに苦慮することはないだろうか。
三島由紀夫は、自作の校正のなかで、
漢字のバランスにこだわっていたということを
聞いたことがある。

縦書きはある意味、
こころを試される書き方かも知れない。