山崎ナオコーラ 『人のセックスを笑うな』

もう出てから3年が経っている。
今度映画化される、ということで、読んでみた。
当初は「勝負パンツを脱いだときが、勝負である」というような
何か格言ばったような内容かと思いきや、意外にもさらさらと、書き上げていた。
19歳の主人公の「磯貝みるめ」と39歳の美術専門学校講師ユリの恋を扱っている。
主人公がなんとなく付き合い、なんとなく嵌り、なんとなくフラれる、
そんな流れの心象風景を、繊細な表現で書き上げている。
印象に残ったフレーズがあった。
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電話なんて温度だ。
言葉は何も伝えて来ない。
ただ温度だけは伝えられる。
(110ページ)
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電話先の相手の温度(そして空気)が良く伝わる文章だと思った。
ほんとうに「普通な」感じの本だった。映画にしたら、大売れはしないが、
佳作にはなりそうな感じだ。
ただ、「映画にマツケンが出る」と言われた時、
素で松平健と思ってしまった自分は、
「アタック25」で、最後の1問を間違え、
立ったまま全ての問題が終わってしまったような
バツの悪さを感じた。