花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景 (38)

イメージ 1

イメージ 2

キレイになることでの「拷問」

今日、久しぶりに新宿の「T(店名は伏せる)」に行く。
この店は、新宿の喧騒からは外れ、落ち着いて飲める場所。
特に奥の座敷は、「隠れ家」という腐った表現が流行る昨今、
(だいいち「隠れ家」を売りにする居酒屋って論理矛盾!)
ほんとうの意味で、砦のような場所でもある。

かつて、大学の先輩に新宿の貧乏な飲み方を(頼んでもなかったが)教わったことがある。
当時は、「台北飯店?」だったか、屋台の中華料理居酒屋があり、
料理は美味かった。特に豚足は、絶品だった。
但し、手でつかんだあとの処理は、普通のティッシュだったので、
拭く度に、ティッシュの繊維がこびりついた。

「かつて」「当時は」というように、今はこの店はない。
当時の場所は(恐らく)フラッグビル手前の大階段になってしまった。
まあ、こうなってしまう場所は、それこそ、いくらでもあるとは思う。

「T」に行く前は「まだあるかなあ」と若干不安に感じたが、残っていた。よかった。
この店名の由来は、芸能事務所があったとか、ママの名前とか諸説あるらしいが、
もう70年続いている、とのこと。ここは大事な場所。

キレイになれば、誰かが、頼んでもないのにルールを決める。
過去や思い出を寸断され、そのルールを守らされるのが、「拷問」になる。


第三十六条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁止する。