花鳥風月記

流れる水に文字を書く

フローズン・タイム

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今日は、なぜか気合を入れて、映画3本観た。
書きたい順番があるため、今日は2本目に観た映画を。

渋谷Q-AXシネマにて。
原題・原作は「CASH BACK」という短編モノ。
本当は1本目と3本目の間に時間的に丁度良かったから観た、
という非常に消極的な理由だった。

ストーリーは、彼女に振られて、不眠症となり、
スーパーの夜勤のアルバイトを始めた美大生の主人公ベンが、
2週間後、突然時間が止まった世界を手に入れるようになった。
その世界で彼は絵を描き続け、特に同僚のシャロンに恋心を寄せる。

やがて、恋が順調に進むかといった矢先に元彼女のスージーが復縁を迫り、
その始終を目撃したシャロンと亀裂が走ったものの、
運良く開けた個展の絵を見て仲直りし、2人で、時間の止まった世界へ
歩みだす、という簡単なストーリー。

男子の理想と妄想が交差する感じも受けた。
妄想で一番多いのは「透明人間」(この場合「全裸」ではない)
次に異次元、この場合でいう時間が止まる世界なのだと思う。
自分一人だけの世界というのが、不思議な征服感があるのだろう。
しかし、そこには少し仕掛けがしてあり、時の止まった世界は
自分一人だけのものではないこと、また、自分の世界は勝手に時間が進む。
自販機でジュースを飲んだり、スージーとの顛末をどうしようか
思いあぐねて2日かかり、無精ひげが生えていたりする。

監督のショーン・エリスは写真家だそうで、
「一瞬」という美に、インスパイアされて、
ラブストーリーを作り上げたのだと思う。

個人的には、恋人役のシャロンが、後半になるにつれ、
段々と綺麗になってゆくのが、驚きというか、恐くなった。
(てっきりポスターの女性が相手役かと思った…)