花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(83) 「お笑い」について

ここ最近は仕事の方が忙しく、その反動で休日は家にいる。
今日も3歳の姪っ子と母(姉)が来て、みんなで舞浜の温泉(?があるらしい)に行こう、
とのことだったが、疲労と余計な風邪を貰いたくないと思い、断る。
実は、連日喋り続けていたせいか喉を痛めている。
まだそんなにひどい訳ではないが、出血している。

なので、ひたすら家にいる。珍しくテレビを6時くらいから12時まで見る。
テレビは見ると疲れる。そして面白くない。

8chの「めちゃイケ」と4chの「エンタの神様」を見たが、
そこにかなりの数の「お笑い芸人」が出ていた。

先日、山田邦子が4chの「ラジかる」に出ていた時、
今の芸人は、テレビの都合があるかもしれないが、
15分以上の長いネタがない、という話をしていた。
今日、数多くの芸人を見て「なるほどな」と思った。
たしかに、ここ最近のお笑い、そしてブームは「ワンフレーズ」が流行っている。

ようやく手の動きが理解できた「なんでだろう」は既に化石になっている。
育ちの良さが滲み出る「武勇伝」など、何のことか分からなかった。
間違いを起こした「間違いない」もテレビでは見かけない。
「残念!」と叫んだギター芸人は、きっと現状が「残念」なのだろう。
「がっかりだよ!」と叫ぶ女装芸人の客いじり芸をみて本当に「がっかり」だった。
「フォー!」や「関係ねえ!」も、持ちネタよりも行く末を案じる方がネタになっている。

その中で、今日唯一、まともな芸風を見られたのは、なだぎ武だけだった。

もっとも、長いネタといっても山田邦子のそれが面白いとは限らないが、
生きながらえるには「構成力」は必要だ、ということだろう。
もともと、山田邦子らの「ひょうきん族」やとんねるずダウンタウンなど、
長らえた芸人も、内輪ネタや下ネタなど、ひどいものもあった。

「お笑い」はもともと下らなくていいのだが、
なんか型にはまって、そして型にはまろうとする
今の「お笑いのふり」芸人が多いことが、何か嫌だ。