花鳥風月記

流れる水に文字を書く

坂本弘道 「零式」

イメージ 1

新宿のタワーレコードで注文購入。
すでに品切れ状態で、レーベルの在庫から入荷ということで
1週間近くかかる。

エモーショナルなチェリストのCDは、
音という限られた接点でありながら、
あのパフォーマンスを彷彿とさせるものはいくつかあった。
勿論、実際のステージは、もっと過激だが、
ここではチェロが、咆哮する動物のように唸れば、
優しいメロディを紡ぎ出したりする。

アバンギャルドでいて、どこか「昭和」の情景も感じた。
タイトルが「零式」であり、坂本弘道が広島出身なればこそか。

アルバムのジャケットには、弘道は「Hiromiti」と訓令式表記で書かれていた。
ライナーノーツには「Hiromichi」とヘボン式なため、どっちかなあ、と思った。
ただ、本人のアドレスは「piromiti」なので、本人は訓令式を好んでいるように思える。

自分も、学生時代、本多勝一に感化され、
ローマ字表記は、「chi」でなく「ti」を、
「shi」でなく「si」を使っていた。
MSワードで打つと、「ti」や「si」は赤い波線が付く。
これが、言語帝国主義なのだよ、とひとりごつ。