花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景 (65)

水ぎめ

ずいぶんと前だが、仕事場で鉢の植え替えをしたことがある。
当時、職場の通用口には、誰が持ってきたか分からない鉢植えがいくつもあった。
持ってきては、その持ち主が去ってもそのまま、というものもあった。

枝ぶり・葉の勢いがそこそこなのに、鉢が小さいものもあったので、
気になって仕方なく、自腹切って植え替えをした。
植物に関しての知識のない自分に見かねて、庭いじりが趣味の人が声をかけてくる。
その時に聞いたことばが「水ぎめ」だった。

鉢にある程度土を入れたら、1回大量の水を流し込み、木を保定させる。
どういう道理が知らなかったが、後で知ったことでは、
土の中の空気・空洞を抜くためらしい。
確かにその後、しっかり根付き、木の生長が良くなった。

大きな「木陰」になる前は、こういった「水ぎめ」に晒されるように、
土台がしっかりとさせなければならないのだなあ、と思った。


第六十二条 両議院は、各〃国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び
      証言並びに記録の提出を要求することができる。