花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景 (104)

2009年5月3日の社説を読み比べる

昨年に続き、今年も、主要各紙の社説を読む。
読んだのは、朝日・読売・毎日・日経・産経・東京

今年の社説の特徴は、改憲論に固執したのは産経くらいで、
その他関連事項として憲法調査会の空転を嘆いているものが
いくつかあった。

最も良いと思った社説は東京新聞。昨年も「まずまず」と思ったが、
今年は「良い」と評価できる。
東京と朝日が、憲法9条に加え、25条についても書いていた。
ワーキングプア・貧困・格差という問題を憲法からきっちり捉えようと
試みていた。

逆に、残念なのは、日経。
さすが目線が高い。故に一面的な論調になっていたのが残念。
産経は、昨年よりもさらにパワーダウン。社説(主張)も2本立ての1本になる。
毎日も、国際社会での立ち位置に触れていたのが、「外した」感もある。
しかし、社会面で21条(表現の自由)に触れていたのが、健闘に値する。

ボンボン宰相の逸脱から2年と少し。
今後の課題は、どう「元に戻すか」が必要な気がする。