花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景・再び 前文

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天と地と人のあいだで

仕事で外回りをした時、露地栽培のトマトを手に取る。
東京都内でありながらも、空が広く、太陽がふんだんに降り注ぐこの地には、
その恵みを手に持つことができる。
それはある意味、幸せなことだ。

露地栽培ゆえに、形も色さまざま。
丸いほうがやはり美味しいらしい。
200円。こちらは良く洗って丸かじりが良い、とのこと。
ちょっと形が崩れたり、虫に喰われたのは100円。煮物でも、ということらしい。

職場に戻って、洗って食べる。
いつも食べるハウス栽培のものと違って、種の部分にも、
実が詰まっている感じがした。
思えば普段、スーパーで買うものは、瑞々しく、酸味があるが、
こういった露地モノも食感があって良い。

トマトのどちらが良いのかは分からない。
ハウス栽培でも、丁寧な育て方で、フルーツにも負けない糖度を誇るものもあるらしい。
ただ、一ついえることは、そういった形であっても、最上級なものに仕上げる
愛情と熱意があるということ。
「あるもの」をいかに大切に育てるか、ということが、高級フルーツにも負けない
出来上がりを楽しめるのではないだろうか。

それは、ある意味で、「天と地と人」の間にあるものとして、慈しむということから
育っていくのではないだろうか。

梅雨が明けた。また、憲法を想う季節がやってきた。


前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの
子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす
恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにする
ことを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、
その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法はかかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く
自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と
生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を
地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたい
と思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに
生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない
のであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、
自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成する
ことを誓ふ。