日本国憲法百景・再び （１０）
最近、サンタの格好が珍しくない。
チキンやケーキ、さては携帯電話・パチンコの勧誘ですら、
赤いコスチュームを身にまとう。
いまや缶コーヒーのＣＭでは、トミー・リー・ジョーンズすら着る。
東急ハンズには、多くのサンタ衣装が陳列されている。
テレビでは、すこしでも格式ばって、北欧のどっかの国から
サンタが街中へ向かう姿が映し出される。
その存在の有無が、大人であるかどうかのリトマス試験紙とされ、
きっとその殆どが、夜中にとうちゃん・じいちゃんが抜き足・差し足で
子や孫の小さな、欲張った子は大きな靴下の中かそばにそっと置く。
寝ているうちなら、赤いカッコは必要ないじゃないか、とも思えるが、
きっと貰うほうより、あげている方が、サンタの存在なんかを信じていたりする。
いや、それが子どもの夢の中に生きているとして…。
サンタの形容・容姿はどことなく共通事項があるものの、
実際のコレ！が分からない。
人々は、想像を膨らませ、どちらかというとカワイイその姿を想像する。
ま、その想像も、大人が作ったこどものためのものといえばそれまでだが…。
結局は、まあ、あの着物を着さえすれば、まあいいでしょう、という
どことない妥協と、安易な安堵を求めてしまう。
サンタの像があちこちにある。そしてさぶちゃんですら、この有様…。
供給過多は、ときとして惰性と短絡に陥る危険性がある。
第十条 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。
