北斎とその時代―生誕250周年記念@太田記念美術館
原宿・表参道にある太田記念美術館は浮世絵を専門としている。
人間ドックでバリウムの洗礼を受けた後の心のリハビリで行ってみることにした。
原宿から徒歩。いつも思うのだが、原宿を歩くのは、外国人か田舎者(失礼!)しか
いないのではないかなあ、と思う。東京に住んで長いが、
原宿に行きたい、と思ったことが殆どない。
きっと若者ファッション(と言うこと自体がもう終わってる…)に
関心が無さすぎたのが徒となっているのか…。
太田記念美術館は、そんな「若者ホイホイ」たるラフォーレ原宿の裏にある。
ちなみに本日15日からグランバザールで賑わっていた。学校、終わってるのかな…。
銀座から昭和55年に移転した、とのこと。
コンクリート造りの重厚な雰囲気は、浮世絵という軽やかさとは対照的。
本来は、入口でスリッパに履き替えるようだが、
混雑が予想される場合は、そのまま入館できるらしい。入館料は千円。
会場は、1階・2階と地階にある。
先ずは1階の展示室。ここには、畳敷きの小上がりがある。
ここでは、靴を脱いで、間近で、そして少し離れて座して絵を楽しめる。
ガラス越しに掛け軸が置かれている。
北斎の絶筆に近い絵が置かれていた。
そこから取り囲むように絵が掛けられていた。
冨嶽三十六景も展示されていた。
代表的な「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」があった。
「凱風」とは、南からのやわらかな風(そよ風)といったところ。
夏の頃、靄や雲が凱風によってさらわれ、くっきりとした赤富士が見える。
そんな晴れがましい画風のようだ。
対照的に「山下白雨」というものは、頂上の晴れと麓(ふもと)の荒天が対照をなす。
富士の尾根に沿うような稲光が画のアクセントを添えている。
後摺り版もあり、そちらには、色が変わったり松林が加わったりと、興味深い。
作画から摺りの過程のなかで生まれた、もう一つの「芸術」なのかもしれない。
1階から階段を上って2階へ。階段にも、石畳や枯山水を配していて面白い。
2階は割りと狭く、四方の壁を絵で埋め、内側にガラステーブルが置かれる。
ここでは「富嶽百景」が展示されていた。
山形に行った時にみたような全画を見ることはできなかったが、興味深い。
どこかで買えないものなのだろうか…。
地階は、おそらくオープンギャラリーのような場所か。
天井も高く、企画展向き。
今回は、無造作に近い配置で、作品群が飾られる。
ここでは、水をいかに表現するか、というテーマがあった。
先日、朝日新聞でもとりあげられた「諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿弥陀か瀧」は
宇宙戦艦ヤマト?のような先が丸く抉られたところから、瀧が流れている。
解説には、本来見えるはずのない湖面を表現した、とのこと。
その後、橋を巡る作品群にも触れる。
浮世絵ならではの奇抜な構図、そして物事をどうとらえ、
息遣いを感じるような繊細で、色艶豊かな作品に仕上げるか。
九十になるまで、絵に執心した北斎の熱を感じた。
人間ドックでバリウムの洗礼を受けた後の心のリハビリで行ってみることにした。
原宿から徒歩。いつも思うのだが、原宿を歩くのは、外国人か田舎者(失礼!)しか
いないのではないかなあ、と思う。東京に住んで長いが、
原宿に行きたい、と思ったことが殆どない。
きっと若者ファッション(と言うこと自体がもう終わってる…)に
関心が無さすぎたのが徒となっているのか…。
太田記念美術館は、そんな「若者ホイホイ」たるラフォーレ原宿の裏にある。
ちなみに本日15日からグランバザールで賑わっていた。学校、終わってるのかな…。
銀座から昭和55年に移転した、とのこと。
コンクリート造りの重厚な雰囲気は、浮世絵という軽やかさとは対照的。
本来は、入口でスリッパに履き替えるようだが、
混雑が予想される場合は、そのまま入館できるらしい。入館料は千円。
会場は、1階・2階と地階にある。
先ずは1階の展示室。ここには、畳敷きの小上がりがある。
ここでは、靴を脱いで、間近で、そして少し離れて座して絵を楽しめる。
ガラス越しに掛け軸が置かれている。
北斎の絶筆に近い絵が置かれていた。
そこから取り囲むように絵が掛けられていた。
冨嶽三十六景も展示されていた。
代表的な「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」があった。
「凱風」とは、南からのやわらかな風(そよ風)といったところ。
夏の頃、靄や雲が凱風によってさらわれ、くっきりとした赤富士が見える。
そんな晴れがましい画風のようだ。
対照的に「山下白雨」というものは、頂上の晴れと麓(ふもと)の荒天が対照をなす。
富士の尾根に沿うような稲光が画のアクセントを添えている。
後摺り版もあり、そちらには、色が変わったり松林が加わったりと、興味深い。
作画から摺りの過程のなかで生まれた、もう一つの「芸術」なのかもしれない。
1階から階段を上って2階へ。階段にも、石畳や枯山水を配していて面白い。
2階は割りと狭く、四方の壁を絵で埋め、内側にガラステーブルが置かれる。
ここでは「富嶽百景」が展示されていた。
山形に行った時にみたような全画を見ることはできなかったが、興味深い。
どこかで買えないものなのだろうか…。
地階は、おそらくオープンギャラリーのような場所か。
天井も高く、企画展向き。
今回は、無造作に近い配置で、作品群が飾られる。
ここでは、水をいかに表現するか、というテーマがあった。
先日、朝日新聞でもとりあげられた「諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿弥陀か瀧」は
宇宙戦艦ヤマト?のような先が丸く抉られたところから、瀧が流れている。
解説には、本来見えるはずのない湖面を表現した、とのこと。
その後、橋を巡る作品群にも触れる。
浮世絵ならではの奇抜な構図、そして物事をどうとらえ、
息遣いを感じるような繊細で、色艶豊かな作品に仕上げるか。
九十になるまで、絵に執心した北斎の熱を感じた。