花鳥風月記

流れる水に文字を書く

「岸壁の母」は「完璧の母」 二葉百合子

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夏の風物詩といえる、NHK「思い出の唄」を見る。
今回は、42回目。年何回やってるんだろう…。

毎度、この手の番組を観ながら、あの歌手はいろいろイジッタ、とか
あの人は、何か病気かねぇ、と家族を囲んで言いたい放題。(笑)

ちょっと気になったのは、中村雅俊。痩せて全然声が出てなかった。
ご子息の一件もあって、大変なのかなあ、と気になったり…。
しかし、60歳には、見えないなあ…。

アダモも登場。挨拶の声で、ズバリ、森進一じゃないか、と。

年(歳)を経て、変わった人・変わらない人様々な人間模様。

ピンキラや青い三角定規由紀さおりは、なかなか頑張っていた。

今回の圧巻は、二葉百合子。3歳で唄を初め、今年で芸暦76年。
来年の春に引退、とのこと。
しっかり唄えるうちに辞めたい、という言葉が印象的だった。

今日唄った「岸壁の母」は、きっと自分が物心ついたころから
まったく変わりなく唄い続けていたのだろう。
歌声・しぐさ・表情どれをとっても、なにも変わりがない。
ま、60歳・70歳・80歳のどこに変化を見出すこともないかもしれないが、
もしかしたら、ステージの中央に歩く姿が、積年の風体を想起させるかもしれない。
それは、テレビには映らなかった。

プロであればこそ、その「完成度」に
こだわり以上の思い入れがあるのだなあ、と思った。
この時ばかりは、家族みんなでじっくりと見た。