花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ゴッホ展

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国立新美術館にて。

普通なら、月曜日休館だが、ここは火曜日のため、運良く見られた。

平日であっても、人出は多い。こんなに美術愛好家が多いなんて…。
意外と小学生くらいの子どもを連れた親子連れが目立った。

ゴッホは、画家としての製作期間は、約10年と短く、
生前は、確たる評価もなく、死後数年後、「天才」と言われた。
今回の展示には、関連する画家の作品も並べている。
それだけ、ゴッホ自体の出展数が揃いにくい状況もあるかもしれない。
習作のような模写作品も目立ち、画家としての軌跡を知るには良いかもしれないが、
もう少し、揃っていると良いのになあ、とも思った。

その中でも、「灰色のフェルト帽の自画像」は、間近で観られてよかった。
どことなくモダンな作品は、細部を観察すると、青や緑が顔に塗られている。

「アルルのゴッホの寝室」は実物が再現されていた。
意外にベッドが小さいなあ、と感じた。

「アイリスの入った静物」は黄色い背景に、緑と青が凛としてとどまり、
静謐な印象を受けた。

「サン=レミ療養院の庭」は、風にそよぎ、揺らめく葉の様子が、
細かいマチエールの技法で、立体的に感じることができる。

アルルの時代のコーナーでは、
以前読んだバルガス=リョサの「楽園への道」のゴーギャンを思い出した。
2010年のノーベル文学賞になったとのこと。