花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(219) 「無印良品」というブランド

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閉店ネタが続いてしまうが、
近所にあった無印良品西葛西店が2月20日に閉店する。
今まで一度も行ったことはなかったが、閉店セールもあって、初めて入ってみた。

昔は、シンプルでデザイン性の高い、ということでイメージは悪くなかった。
それこそ、小学生の頃に使っていた文房具「BOXY」のように
やや背伸びして「大人」というイメージを追いかけるには
恰好のブランドイメージではなかっただろうか。

ただし、無印良品の文房具に関しては、
ファミマで買ったことはあったが、名前負けしていた。
特にルーズリーフや筆記具の使い心地が悪すぎる。
文房具を多用しない人には良いかもしれないが、
いわゆる「見る人」から、手が遠のいてしまったのかもしれない。

今日、店内をいろいろ見て感じたのは、
方向性を完全に見失っているな、ということだった。
生活用具のほかに、食品が中途半端に陳列され、
炊飯器や掃除機などの商品の開発サイクルの早いものまであった。
無論、今でもアメリカのレトロチックな冷蔵庫に憧れを持つ人はいないでもない。
つまりは、そのデザイン性のカテゴリでも、通用しなかったということになるのだろう。
もしくは、そういった価値観をもった客がいち早く
無印良品から「足を洗ってしまった」のかもしれない。

どこかに大きなショッピングセンターができるといつも入っていそうな無印良品
望まれずできたランドマーク?に無印、というのも皮肉な展開だなあ、
と思いつつ、やはりそうなったか、という気もしないではなかった。

100円ショップやユニクロなどのファスト・ファッションの台頭も
原因があるだろう。

店内では、商品のほか、備品も叩き売っていた。
売れるものは何でもなのか、「火事場泥棒か」と突っ込みたくなる。
他の店舗でも使えない、ということは拡大路線がもう取れない、ということだろう。

在庫もきっと過剰気味なのだろう。
しかし、値引き幅が薄い(2割引き)ということは
系列他店の影響もあってのことか…。
スパイラルな展開も危惧されるなあ、と感じた。