花鳥風月記

流れる水に文字を書く

生まれ年の邂逅 酒井俊ライブ@高田馬場HOT HOUSE

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12日のライブは、前日に誕生日を迎えた
マスターのアキさんのお誕生会となった。
ツイッターで、誕生日のことを聞き及んだので、
銀座で映画を観た後、トップスのケーキを買って行った。
最近は開場・開演時間が遅くなっているとのことだったが、
確かに8時半に行っても、鍵がかかっていた。

近所に喫茶店はないので、やむなく向いのシチズンボウルの
レストランもどきの場所で、500円の中生を飲んで待つ。
実に客は自分ひとりだった…。

9時過ぎに行ったが、結果的には9時半すぎから開演。
ピアノの田中さんが、10時過ぎの到着、ということで、
最初は、俊さんとサックスの林さんのデュオとなった。
唄とメロディの掛け合いのようで、面白かった。
アキさんの誕生日を祝してアカペラで「マイ・ウェイ」や、
田中さんが来た後、拡声器を使った「ラブ・ミー・テンダー」の
トランジスタ・バージョンを聴いた。

田中信正さんのピアノは、「弾く」という言葉が似合うように
弾んでいるなあ、と感じた。
同じHOT HOUSEのスタインウェイでも、
弾く人によって、印象はかなり違うなあ、と感じた。

いつもと変わりなく、唄とアキさんの美味しい食事で楽しむ。
ケーキに蝋燭をたて、全員で誕生日を祝った。
そして、俊さんが持ってきていたのが、1968年のフランスワイン。
奇しくも生まれ年のワインに遭遇した、と思ったら、
なんと田中さんも同い年であることが分かった。
結構高そうなモノらしいが、全員で乾杯となった。

年季の入ったコルクは、茶色く染まっていた。
匂いは紹興酒のよう。
ワインの色も(照明は暗かったものの)程よく濁って
経年の風格を漂わせた。
ジョセフ・クーデルカの写真が思い出された。
そう、プラハの春の年に、このワインは仕込まれた。

そして味も、実は紹興酒のそれだった。
しかし、風味のブドウはそのままだった。
やや口当たりが重く、少し酸味があったが、
それは43年という歳月の思い出とも
リンクしているような感じがした。