花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(277) 世論調査の精度を考える

衆議院選挙もいよいよ佳境に入ってきた。
新聞・テレビなど、細心の世論調査を元に
獲得議席予想をしている。

自民党の圧勝、民主党の惨敗という結果が大勢を占める中、
やや気なったことがあった。

世論調査の方法で、例えば
朝日新聞ならは「朝日RDD方式」
毎日新聞ならば「毎日RDS方式」といって
電話番号をコンピューターで無作為抽出し、
オペレーターによる電話アンケートを行うようだ。

但し、この電話は地域などの傾向も即した
市外⇒市内という局番を利用する。
つまり「固定電話」による調査となる。

最近、身の回りを意識すると、
固定電話の使用頻度は圧倒的に下がり、
携帯電話の利用が主となっている。
固定電話を持っている層がむしろ限定されつつある。

もう少し突っ込んだ言い方をすれば、
今の若者が固定電話を持っている可能性が低く
また、もし工夫して、固定電話での若者層を狙ったとしても
「固定電話を持つ所帯の中の若者層」というだけになる。

所得の格差云々は、勿論是非があるが、
結果が保守的に出てしまうことは、可能性として起こり得る。
小選挙区制ということもあり、わずかなポイント差でも
圧勝ということも生じかねない。

情報産業としてのマスコミは、この事態をどう捉えているのだろうか。