花鳥風月記

流れる水に文字を書く

夏の終わり

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豊洲ユナイテッド・シネマにて。
瀬戸内寂聴原作の映画とのこと。

絵を描くことを志し、一度は子供を捨て東京にでた主人公は、
女一人で生き抜くことの厳しさや挫折感を味わいながら、
小説家の愛人となり、同時に身持ちが崩れそうな若者とも愛し合う。

そのままでは耐えられない、しかし、どうすることもできないという
三人三様の葛藤が描かれていた。

言葉づかいが、文学的というか時代を感じさせた。
満島ひかりの演技が際立つ。
もう少し年齢とふくよかさがあれば、
もっと艶のある感じになったのではないかなあ、と。
これが、鈴木砂羽あたりがやったら、
ドンピシャの愛憎劇となったかもしれない。
ただ、そこまでの「濃さ」も求めていないのかもしれない…。

「愛よりも習慣の方が強い」という言葉に
ズシリ、と感じるものがあった。