花鳥風月記

流れる水に文字を書く

筆致俳句 (3)

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むちのいろ いろはいたずら かどでのひ


成人式が、何年か前から年ごとに変わるようになった。
朝、出勤途中にふと気づくと、毎年のようないでたち
―しかし、けっして同じ人ではない―で街中を闊歩していた。

むちとは、女性が首に巻くファーのえりまきの白(無地)と
将来をまだ見知らない「無知」とにかけている。
少し前だと、この成人式で大暴れをする輩もいて、
コメンテーターが眉をひそめる姿も、風物詩になっていた。
今年もきっとそういったシーンもあったろうと思うが、
やはり不景気にかき消された感もある。

誰とは知らない人が、これまた何処とは知らない場所で、
成人式を迎えている。
たまたま生まれた年が、偶然でもあり、
しかし、その人にとっては必然であるという、
運命のいたずらによってその人生が彩られる。

これから20年をどう生きて行くか。
そんな思いも寄せながら、考えてみた。
そう、今年は2度目の成人式とあって、
自分のご褒美、というか風邪の特効薬として
光麺の「魔法のプリン」を買って出勤する。
美味かった…。