花鳥風月記

流れる水に文字を書く

三輪休雪展

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福岡三越にて。
こちらも、東京で見られなかった展示。
運良く初日に観る事が出来た。

「陶 愛と死の融合 十二代 三輪休雪展」との銘のとおり、
陶器で愛と死といったものを表現するという画期的なもの。
休雪とは、萩の窯元における「家元」のような名称だそうだ。

作品はかなり攻撃的、というか斬新なものだった。
三越のフランス店でも、開催され、好評だったようだ。
日本的なワビ・サビといった文化と茶室という空間に
愛と死、そしてエロスを持ち込むのはかなり挑戦的に思える。

藁灰を使った白い釉薬は、たしかに透き通るような肌を表現する。
その白さにときには様々な「切り込み」や「傷」を施(ほどこ)す。
そこに、人間がもつ人生の抑揚「愛」と、その先のやすらぎ「死」を表現する。

中には、コミカルに思えるものもなくはないが、
総じて深い感銘を受けた。

初日だったからか、本人も来ていた。
重かったが、プログラムを買って、サインを求めた。
予めマジックを用意していたが、それを断って、墨で書いて頂いた。
「いやあ、マジックでかくと何か芸能人みたいでね…」とのこと。
失礼しました。

握手もしていただいたが、陶芸家の手とは、かくも柔らかいものなのか、と感じた。

http://fukuoka.mitsukoshi.co.jp/event/gallery/0908_miwa/index.html