花鳥風月記

流れる水に文字を書く

内藤ルネ展

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大丸アートミュージアムにて。
去年行った「東京国際ブックフェア」でもその絵が気になっていたので、
ちょっと違うかも、と思いつつも行ってみた。

“日本のカワイイは内藤ルネからはじまった”ということらしく、
ギャラリーは女性ばかり。完全「アウェー」の状態。
ただ、女性であっても(時間帯もあるかもしれないが)、わりと年輩の人が多かった。
そういった方々は、昔を懐かしむ、という感じなのだろう。

イラストと絵画は確かに違うが、その時々のデザインと、
それに対する情熱と感動が、デッサンの書き込みにも現れていた。
いまでいうクリエイターだったんだなあ、と。

初歩的な事だったかもしれないが、内藤ルネが男性だとは知らなかった。
その心の中に「乙女」がいるのだなあ、と思った。
まあ、あまり表立っても、その時々の子どもの「がっかり」はあるのかもしれない。

仕事は数多くありながらも、詐欺に遭い、全財産を失うという波乱もあったようである。
また、本人が晩年の自伝で、同性愛者であることを告白している、とのことで、
ゲイ雑誌「薔薇族」の表紙絵も展示されていた。
ここのコーナーは、女性の歩く速度は早かった。
自分はここでも「アウェー」だった。

“日本のカワイイ”は、自分にとって居心地の悪いところだった…。