花鳥風月記

流れる水に文字を書く

東京国際ブックフェア 2011 その1 大沢在昌講演会

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今年は、3年目だからか、主催者からVIPの招待状が来た。
講演会は日程が合うかどうか分からず、放置していたら、
職場にファックスが来た。行けそうなので申し込んだら、
2日ほど前に、出欠確認の電話が来た。いろいろ大変なのかなあ、と。

初日の今日が、仕事が休みだったため、いつもより早めに仕度をする。
それでも、10時半の講演会きっと間に合わない10時前の出発となった。
電車よりもタクシーの方が早い、と思い自宅近くで拾う。
時間よりも、おカネがかかった(苦笑)。
5分遅れぐらいで到着。

会場は、結構人が多く入っていた。参加している企業がほとんどかもしれない。
意外と前の方に空席があったため、そこに座る。
大沢在昌はかつて、西原理恵子のマンガで「新宿コバンザメ」と揶揄されていた。
新宿鮫」シリーズが有名だが、読んだことはない。
警察モノのハードボイルドだど(内藤陳)、らしい。

睡眠不足もたたって、気持ち良く聞き流しながらも、
思い出すまま、気になったフレーズをメモしておきたい。

東日本大震災で被災した東北では、書店の売り上げはむしろ上がっているらしい。
4店舗経営している書店が1店舗しか営業できていなくとも、
今までの4店舗合わせた以上の売り上げを記録したらしい。
今は東北地方の人々の購買欲(大人買い)が特徴的で、
むしろ首都圏の方が消費の自粛ムードがあるらしい。

ほぼ日刊イトイ新聞というサイトに「新宿鮫」シリーズの10作目を連載していた。
このサイト自体は無料ということで是非を問う意見もいろいろあったようだ。
また、サイト利用者が20~30代の女性ということで、
大沢の読者層とはかけ離れているらしい、とのこと。
しかし、実際連載してみると、相応の反響はあったらしく、
今回の連載を機に「新宿鮫」シリーズを読み始めたという新たな購買層ができた。
シリーズ物は長く続くと、「最初から読まなければならない」という気分になり、
新規に読者を増やせなかったことがある。その意味では効果があった。
電子書籍については、もっと出版社も本腰をいれるべきか。
勿論、書店との関係があるかもしれないが、電子書籍で設けた分を、
きちっと還流させてはどうか。例えば書店員の給料を上げ、有能な人材を作るなど。

現在の書店は、中規模でも8万冊くらいは扱う。
品揃えが、出版社ごとになっているので、探しにくい。
薬局であれば、「○○に効くクスリ」等、的確なアドバイスがあるが、
書店だと「その辺とあの辺にある」という対応で本当に良いか。

電子書籍は、有能な編集者にも作成に携わらせたい(時間はないだろうが)

書き手としては、図書館・ブックオフをあまり快く思っていない。
しかし、首都圏の住宅事情であれば、やむなし、とも思っている。

よどみなく、最後まで話が進んだ。
鮫がスイスイ泳いだ、そんな感じだった(笑)。