花鳥風月記

流れる水に文字を書く

ウフィツィ美術館展

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上野の東京都美術館にて。

15世紀から16世紀にかけて、ルネサンス期のフィレンツェは、
メディチ家が栄華を極めた。

美術においても工房が確立され、
質の高い作品が多く出るようになった。

フィレンツェにある「オフィス」を意味する
ウフィツィ美術館・アカデミア美術館・パラティーナ美術館・
捨て子養育院美術館にある作品群を展示している。

先ずは驚いたのが、どれも500年前のモノでありながら、
描写が克明であること。
ある程度の修復はあったにせよ、白い肌、金色の髪が
生き生きと描かれている西洋絵画は、いつもながら感心する。

圧巻は、ペルジーノ「悲しみの聖母」(だったか…)の
頭から被る布の襞が克明で、ピンポイントで照らすライトで
よりリアリティを感じることとなった。

今回の目玉は、ボッティチェリの作品で、
「パラスとケンタウロス」は、
パラス(ミネルバ)がケンタウロスの髪を掴みあげる
その動作が生き生きと描かれている。
装飾が当時の栄華を彷彿とさせた。

ある種の宗教的な要素もあり、
絵によっては物語として完結したようなものもあった。

閉館時間に近くなり、やんわりと退館を促されながら、
じっくりと観る。
やっぱり図録は2,400円だったので、買わず…。